Quai Voltaire通りに恋した絵描人 Peintre MATI
オルセー美術館とルーブル美術館に程近いセーヌ川沿い、ケ・ヴォルテール通り(Quai Voltaire)。川沿いには多くの絵描きさん達がご自慢の絵を張り出し、絵を描いている姿をよく目にします。そんな中、この通りでも有名なホテル・ドゥ・ケ・ヴォルテール(Hotel du Quai Voltaire)の前に、いつも腰を据えている素敵な画家さんがいます。彼の名はザミール・マティさん(Zamir MATI)。アルバニアを母国に持つ彼、パリに来たのは今から16年前。母国でボザール学校に入学、数々のテクニックと感性を磨きあげた後、アーティストとして活動されていました。何とアルバニアの切手のデザインも手掛けているという彼。勿論現在も使用されている切手です。
幼い頃から絵を描く事が大好きで、その才能をぐんぐん伸ばしながら気づけば今このパリという地で絵画に浸る日々。優しい眼差しが印象的なマティさん。その瞳に映る景色が優しい色となって紙の上に表現されていくのです。彼には自らが作り上げたという絵本があり、可愛いパリの女の子がセーヌ川沿いの絵描きさん(マティさん)に出会い、色んな絵を描いてもらう、というストーリーで夢溢れるタッチに描かれていました。フランス語の文章の下にそっと添えられた母国アルバニア語。アルバニアの皆にフランスという国のこと、そしてフランス語というものを少しでも伝えられたら、との思いで作成されたのだそう。国を隔てて活動する我が身ができること、それは絵でもって互いの国の橋渡しをすること。
マティさんの絵はちょうどポストカードサイズ程の大きさに、これまた何とも言えない程細かい部分まで再現された写真のような美しい絵!美しいだけではなく、古きパリの昔を彷彿させるアンティークさもあり、それでいて上品な仕上がりが何とも言えない魅力を放っているのです。色遣いがほんわり優しくて何度眺めても癒される絵。そんな優しい色を落とす紙は1482年創業の老舗店が扱っているアクリル画専用の品質高きもの。100%コットンで酸・塩素無使用なのだとか。絵描きさんにはこだわりのポイントですよね。
実物同様に再現されたアクリル画。マティさんが作品を広げ、いつもいる場所でもあるこの通りの昔をそのまま絵にした作品が多く、ちゃんと番地、店名まで当時のままを再現。その昔、この通りには有名な画家さん達が住んでおり、その歴史を嬉しそうに話してくれます。
「この通りには昔、コローやアルフレッドが住んでいたんだよ。」
何番地には誰の家があった、などとそれはそれは熱心に語り始めるマティさん。彼が描いた一枚の絵の中に、「SENNELIER」という緑色のブティックが描かれたものがあります。
「この通りの5番地にあったセネリエという絵描き御用達の色具やさんだよ。マティスやピカソも買いに行った有名なブティックだったんだ。」
そう言いながら「絵描き達の通り」であるこのケ・ヴォルテールの歴史を振り返ります。絵描きさん達ならこの通りをみんな一度は訪れるであろう、そんな夢の一杯詰まった通りで、今自分が絵を描きここにいること。何よりの自分の生きがいなのだとか。
いつもホテル・ドゥ・ケ・ヴォルテールの前で絵を広げているマティさん。このホテルのパンフレットにも彼が書いた19番地のこのホテルの絵が載っているんです。
通りすがる人みんなが「今日は寒いわね、調子はどう?」などとマティさんを気遣います。今回取材をさせていただくにあたり、最後にマティさんの写真を撮らせて頂きたいとお願いし、一枚アップ写真を撮ったんです。が、しかし、すぐに彼が「僕にいい提案があるんだけど。もっと遠くからこのホテルをバックに全体を撮ったらどうだろう?ほら、そうすればこの絵と同じような写真になるだろ?しかも僕がいつもここにいてるとわかりやすいし!」
さすがは芸術家。全体のアングルも頭にパッと浮かぶものなのですね。でもこれじゃぁマティさんの顔が小さくてよく見えないです、とお伝えしたら…。
「僕の顔なんてどうでもいいんだよ!」ほほ笑むその瞳は本当にピュアで彼の絵から放つ優しさそのもの。絵を、そしてこの通りを、そしてパリをこよなく愛すマティさんの絵。路上でももちろん購入できますが、何と当サイトアマギーズで販売させて頂ける事になりました!是非覗いてみて下さいね。
又、パリにお越しの際には是非マティさんのいるこの通りを訪れて見て下さい。屈託のない笑顔で迎えてくれるはずです。
「絵を描く事、それは仕事でも何でもなく、僕にとってはスピリチュアルな事。毎日眼に映るものが愛おしいから休んでなんかいたくないよ。」
そう言いながら、マティさんは今日もまたいつもの場所で彼の世界を広げています。
Zamir MATI【ザミール・マティ】
19 quai Voltaire 75007 Paris
Hotel du Quai Voltaireの前
(近くに最寄メトロはなく、少し歩きますがルーブル美術館からチュイルリー公園を横切り、セーヌ川を左岸に渡るとわかりやすいです)
E-mail : Zamir.MATI@wanadoo.fr
滞在時間 : 11:00~17:00頃まで
*ほぼ毎日いらっしゃるとのこと(日曜も)。但し、天気などによりけりでいない日もあるそうです。
メトロ : 1番線 Palais Royal Musee du Louvre(がまだ一番近いでしょうか…。)
この記事に対してコメント、またはトラックバックを送信できます。
トラックバックURL : http://www.hayakoo.com/zamir-mati/trackback/





















コメント