20世紀の美の証人『ヴォーグ』 Vogue en beauté 1920-2007

20世紀の美の証人『ヴォーグ』 Vogue en beauté 1920-2007

13区の新国立図書館で、世界の流行をリードするファッション雑誌『Vogue』にスポットライトを当てた展覧会が開催されている。
ヴォーグ誌は1893年にアメリカで誕生し、1922年にはフランス語版が登場。いまや世界12カ国で、その国オリジナルのヴォーグが存在することに。
おかたいイメージのある国立図書館が雑誌というメディアを取り上げるとは、ちょっと意外ではある。しかしその世相への影響力と、有名写真家を登用した写真のクオリティの高さを考えれば、立派に社会学や芸術の範疇となるわけだ。この展示の監修は、社会学・歴史学者であるGeorges Vigarello氏ということ。

この展覧会は『Vogue en beauté 1920-2007』と名づけられている。Beautéとは『美』という意味であるが、特に化粧や美容を象徴するために使われることもある。ここではまさにその場合で、服飾よりもメイクアップ、そしてコスメ自体に重点が置かれている。大手化粧品小売チェーンSEPHORAが協賛しているのも納得。
会場となる図書館内北側の長い廊下には、フランス版ヴォーグの編集長Carine Roitfeldの言葉とともに、膨大な量のバックナンバー中から厳選した写真のパネルが、時代順に展示されている。

20世紀の美の証人『ヴォーグ』 Vogue en beauté 1920-2007

言うまでもなくそれらの写真は、ヘルムート・ニュートンやリチャード・アヴェドンなど、後世に名を残す大写真家たちによるもの。彼らの作品を見ているだけで既に体温が上昇してしまうのだが、各時代のファションの流行や社会現象についても端的に解説してあるので、20世紀女性史のおさらいもできてしまう仕組みになっているのがお得な気分。
何千号もあるヴォーグ誌のバックナンバーを一度に読み返すのは、ほぼ不可能に近いこと。このような展示という機会に時系列に沿い女性美の表現の変化を見直し、20世紀という時代の激動ぶりに改めて驚くのも、案外新鮮な体験かもしれない。
ただこの展示では、肝心のフランス版ヴォーグの歴史についてほとんど触れられていなかったのが、やや残念な気もする。

展覧会『Vogue en beauté 1920-2007』
開催期間 : 2007年6月12日~9月2日
開館時間 : 火~土 10 :00 - 20 :00、 日 13 :00 – 19 :00
入場無料

Bibliothèque National de France Site François Mitterrand
【フランス国立図書館】

http://www.bnf.fr/
Quai François-Mauriac 75013 PARIS
メトロ : 14番線・RER C線 Bibliothèque François Mitterrand

by mayu on 2007-06-24 [アート]
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