偉大なる作家のアパートメントを訪ねて La Maison de Victor Hugo

ヴォージュ広場パリの中でも古い町並みの残る歴史的な地区マレ。
そこに佇むヴォージュ広場(Place des Vosges)は、かつてロワイヤル広場とも呼ばれていた、パリで最も古く、最も美しいと言われている広場。
今日でも、この広場を囲むようにして建つ36の建物は、地上階がアーケードで繋がっており、上品なレストラン、ブティック、ギャラリーなどが軒を連ねている。
この広場の6番地。
フランス文学において、あまりにも偉大な作家であるヴィクトル・ユゴーが、その家族と共に1832年から16年間過ごしたアパートメントが、1902年に改装され、以後「ラ・メゾン・ドゥ・ヴィクトル・ユゴー(La Maison de Victor Hugo)」として公開されている。
まずは、ショップの奥のレジで入館のチケットをもらおう。
見学は左手のドアから入り、どっしりと歴史を感じさせる階段を上り、2階(日本式なら3階)へ。ここが、「ラ・メゾン・ドゥ・ヴィクトル・ユゴー」である。

最初の部屋は、「控えの間」。幼少期のユゴーを始め、彼を取り巻く家族達の肖像画で、壁面全体が覆われている。当時、ここは、生活するための部屋としてではなく、その名の通り、来客用の控え室として使用されていたようである。

ラ・メゾン・ドゥ・ヴィクトル・ユゴーの赤のサロン続いて、「赤のサロン」と呼ばれる、全体が美しい深紅に統一された、いかにもブルジョワ風の間。
しっとりとした調度品や、ユゴーに関わりのある展示品、また、彼や妻アデルの肖像画が展示されている。
何よりも、ここから眺められるヴォージュ広場の素晴らしさは、ユゴーが住んでいた頃と殆ど変わっていないであろう。ユゴーは、ここで、ラマルティーヌ(Lamartine)や、デュマ(Dumas)のような親しき文豪達を迎え入れたり、「マリー・テュドール」など、幾つかの作品を作筆している。

ラ・メゾン・ドゥ・ヴィクトル・ユゴーの中国風サロン次に続くのは、「中国風サロン」。
実は、ユゴーの16年間に渡るこのアパートメントでの生活は、すでに地位、富は得ていながらも、私生活においては波乱万丈であった。
妻アデルの不倫という裏切り。
ユゴー作の舞台劇「リュクレス・ボルジア」に端役として出演した、若き女優ジュリエット・ドゥルーエとの出会い、そして深まる愛。
その10年後には、彼の長女レオボルディーヌ(当時19歳)と、その夫のセーヌ川での溺死。
そして、1851年、ナポレオン3世の復活に反対したため、パリからの亡命を余儀なくされ、ガーンジー島へ!ジュリエットも、愛しき彼の後を追い、一緒に生活を始める。ここで、ユゴーは、自ら中国風の調度品などを探し求め、2人の為の住まいを中国風に仕上げたようである。
それを復元したのが、この3番目の「中国風サロン」。
壁面をパネル状にし、皿、調度品を組みこませたアイディアは、ユゴーのものらしい。

その隣の「食堂」も、ガーンジー島でのジュリエットとの生活を彷彿させるもの。部屋全体が、蝶や、亜熱帯植物の模様が描かれた青緑色にまとめられている。ここの調度品も、全てユゴーが調達してきた、当時流行っていたネオゴシック様式のもの。
その次は、ミニエキスポジション等に充てられる事が多い、小さな部屋。
そして、これからの部屋は、彼が再びフランスに帰還し、居を構えたパリ16区の部屋が再現されている。
薄いピンク色のこのサロンには、お馴染みの彼の肖像画、書棚には、勲章や、彼の作品群などが展示されている。中央に置かれているのは、「4人の作家のテーブル(Table aux Quatre Ecries)」。前筆の、ラマルティーヌ(Lamartine)や、アレクサンドル・デュマ(Alexandre Dumas)、ジョルジュ・サンド(George Sand)、そして、ユゴー(Victor Hugo)の名が焼印されたテーブルと、その脇に展示された直筆のメッセージは必見。

ラ・メゾン・ドゥ・ヴィクトル・ユゴーの食堂 ラ・メゾン・ドゥ・ヴィクトル・ユゴーのユゴーの寝室

最後は、「ユゴーの寝室」。あまりにも薄暗いので(わざとなのかどうか?)、凝視しても、中央にある彼のベット位しか見えない程。
1870年、ユゴーはフランス(パリ)に帰還。
以後、政治家、作家として名声を讃えられながら、1885年、83歳にて死去。
しかし、彼の残した作品は、未だに全世界の人々に親しまれ続けている。

ラ・メゾン・ドゥ・ヴィクトル・ユゴーの売店のお土産最後に、ショップで見つけた2つの気の利いたお土産を紹介!
まずは、「ガレ・ドゥ・バン・エクリヴァン(Galets de Bain Ecrivains)12,50ユーロ」。ブルーのタブレットの中から、ユゴーらの有名なフレーズが書かれた紙切れが出てくる入浴剤!
2つ目は、「レ・モ・ダムール・ドゥ・ヴィクトル・ユゴー(Les Mots d’Amour de Victor Hugo)17ユーロ」。缶の中に入っている単語の書かれたカードを組合わせて、文章を作るというもの。フランス語の勉強にも役立つかも!

La Maison de Victor Hugo【ラ・メゾン・ドゥ・ヴィクトル・ユゴー】
(Hôtel de Rohan-Guéménée)

6,place des Vosges 75004 Paris
メトロ : 1番線St Paul、1,5,8番線Bastille、8番線Chemin Vert
Tel : 01 42 72 10 16
開館 : 火曜~日曜日10時~18時
閉館 : 月曜、祝日
入場料 : 無料、特別展は有料
図書館(要予約) Tel : 01 42 72 82 89
http://www.musee-hugo.paris.fr

by chiharu on 2008-02-12 [美術館・博物館]
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