過ごしやすい気候になってきた今日この頃。ちょっとパリを脱出して足を伸ばすお散歩も悪くはない季節となってきました。パリの中心からならRER・A線で終点まで約30分。車窓から望む景色がどんどんのどかな風景となり、緑と木々が溢れる素敵な一軒屋の広がる街並みへと移り変わっていきます。へたすればパリ市内をメトロで移動していると同じくらいの時間。駅を降りればあっという間にそこは空気の気持ちいい自然に包まれた穏やかな町。以前当サイトでもご紹介したサン・ジェルマン・アン・レー。言わずと知れた高級住宅街ともあり、辺りを見渡せばオシャレなお城風のお家が沢山。町自体は小さいけれどのんびりとお散歩するにはぴったりな近場スポットです。
駅を上がるとすぐ目の前に立ちはだかるサン・ジェルマン・アン・レー城。この中は国立考古学博物館となっています(以前の記事をご参考下さい)。又そのすぐ向かいにはサン・ジェルマン・アン・レー教会(Église Saint-Germain)が建てられており、町の中心部へと続くブティック通りが伸びています。お城の中、つまり博物館は以前の記事を参考にして頂き、今日はその外堀にぐるりと広がる庭園(Le Domain National de St-Germain-en-Laye)から続く気持ちの良いお散歩コースをご案内しましょう。
お城(博物館)入口のすぐ左側に庭園への入り口門があります。踏み込むと目の前には壮大に広がる緑と、その先に見える空。フランスの彫刻家Darbefeuille Paul(1852-1933)によって創られた女性が子供を抱え上げる立像「L’Amour et la folie」がお出迎えです。すぐ左に伸びるはフランソワ1世通り(Allée FrançoisⅠ)。
1663年にル・ノートル(André Le Nôtre)によって着工されたという45ヘクタールにも及ぶこの庭園は国王の居所でもあった敷地。フランス様式、イギリス様式に加え植物園や田舎風な風景も見る事のできる広い庭園となっています。お時間のある方は是非奥まで。お城の正面左横から伸びる通りの先には大きな花壇があったのだそう(Grande Parterre)。お楽しみは1669年にル・ノートルによって創られたというセーヌ川を挟んでパリを見晴らすことのできるグランドテラス(La Grande terrasse)。普段見る事の出来ぬ又違ったパリの全景が広がるその奥へと向かいながらゆっくり進むことにしましょう。
綺麗にカットされた木々がまっすぐ伸びる並木道。季節と共に緑が生い茂り又違った風景が楽しめる事と思います。この道がアンリⅡ世通り(Allee Henri Ⅱ)。当時は馬車が行きかっていたのでしょう。右に目をやるとベビーピンクの可愛らしい建物。ほんのちょっぴり歴史を感じさせてくれる景色です。
長い並木道をゆっくりゆっくり歩き進めると一面に広がるパリの景色。長い長い緑色の柵が続く長いテラスに到着です。手前はセーヌ川。その昔フランスがまだガリアと呼ばれていた頃、当時の人々もここからの眺めを見ていたのかと思うと感慨深いものがあります。日頃見るパリも何だか雰囲気ががらりと違ってとても新鮮です。テラスの柵をつたいながらずっと右に行くと、ちょうど建物と突き当たるその隅っこに、この地にゆかり深きナポレオン3世の王冠像を見つける事ができます。
綺麗な景色を拝めたら、次はテラスに隣接するホテル・レストランでちょっと休憩。「パヴィヨン・アンリ・キャトル Pavillon Henri Ⅳ」。グランドテラスを一人占め出来てしまうテラスレストランのある4つ星ホテル。残念ながら今は現存しないけれど、1556年、アンリ2世が庭園の反対側に立て始めた新城Château Neufを後1589年に美化し直した1人でもあるアンリ4世、又ここからの眺望は人々の目に喜びを与える場所であると言われたことから彼の名がつけられています。14世紀の中頃に設立されたこのホテルはルイ14世が生まれた部屋が今も残されているという由緒あるホテルなのです。又、後の歴史に名を残すこととなる、ある1人の料理人によって大きく飛躍することになります。そのお話はPartⅡにてお伝えしようと思いますのでどうぞお楽しみに。
そしてもう一つ、このホテルが有名な訳が、ルイ14世の生まれた場所であるということ。エントランスをくぐると目の前にテラスが広がるのですが、その左横に小さく「ルイ14世の生まれた部屋なるミュゼ Musée du Pavillon Henri Ⅳ Chambre où est né LOUIS XIV」と書かれた部屋の入り口があるのです。近くの方に声をかけて中を見せて頂くことにしましょう。中は・・・意外と普通のお部屋でした。現在は会議室がわりに、又はヴェスティエールがわりにと使用されているようです。天井画は(暗くて見えにくいのですが)美しいものが残っていました。遡ること1638年9月5日にここで、母アンヌ・ドートリッシュ(Anne d’Autriche 1601-1666)により洗礼名ルイ・デュドネ(Louis-Dieudonné)を受けこの世に誕生、後の太陽王ルイ14世へと歴史を紡ぐこととなるのです。このサロンは現在歴史的記念建造物として保存されています。
少しお散歩するだけでも、かつてのフランスを彷彿させてくれる瞬間があちこちに沢山残されています。目の前に広がる景色は変わりゆけども、歴史の事実とその存在感だけは今も尚消えずに残り続けているサン・ジェル・マン・アン・レーの散歩道。時にはこんな知的なお散歩も充実感溢れる一時を過ごせるのではないでしょうか?
PartⅡでは中でちょっと休憩できるサロンなどをご紹介致します。お楽しみに。
Château de St-Germain-en-Laye / Musée d’Archéologie Nationale【サンジェルマン・アン・レイ城 / 国立考古学博物館】
Place Charles de Gaulle 78105 Saint-Germain-en-Laye Cedex
Tel : 01 30 10 13 00 / 01 30 10 13 22 (お問い合わせ)
01 34 51 65 36 (ご予約)*月~金迄受付
営業時間: 10:00~17:15
10:00~18:15 (5月~9月までの土・日曜日)
*団体入場は9:00~
入場料金: 6ユーロ (大人)
4,5ユーロ (子供)*2歳以下は無料
5,5ユーロ (団体)
*ミュゼ+展覧会入場の場合は割引有り。又時期によってアトリエも開催されています。
定休日 火曜日、12月25日、1月1日
RER A線 St-Germain-en-Laye下車すぐ目の前
http://www.musee-archeologienationale.fr
Domain National【サン・ジェルマン・アン・レー城の庭園とテラス】
Terrasse et jardins du Château de Saint-Germain
開園時間 : 8:00~17:00、夏期~20:00、6、7月~21:30(日照時間により変更)
入園料 : 無料
Hôtel Restaurant Pavillon Henri Ⅳ【パヴィヨン・アンリ・キャトル】
19-21 rue Thiers 78100 Saint-Germain-en-Laye
Tel : 01 39 10 15 15
Fax : 01 39 73 93 73
http://www.pavillon-henri-4.com/

























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