歴史を語るアンティーク・キー Serrurerie DANTIN

歴史を語るアンティーク・キー Serrurerie DANTIN鍵・錠前製造の道30年。ジーンズスタイルに巻きタバコをくわえヘッドホンで音楽を聴きながらカンカンと鍵をたたいていたフランソワさん。この仕事が好きで若き頃から独学で技術を身につけたとおっしゃいます。とても親切で、それでいて楽しい彼。鍵を直しながらも話は絶えません。

街中にもよく見かける鍵屋さん。スペアキーを作る時などによくお世話になりますよね。スタンド式のクイックサービスの所もあるけれど、フランソワさんはちゃんとした錠前製造店。時にはTVやラジオに出演し、錠前の歴史とテクニックを披露。2001年にはエルサレムのホテル、2005年にはリオデジャネイロの富豪ホテルなどのドアキーも手掛けられておられます。様々な展示会にも出展し雑誌や新聞などでも取り上げられるこの道の凄腕な方なのです。

歴史を語るアンティーク・キー Serrurerie DANTINこちらのブティックではお直し修理も勿論、アンティークキーも販売しています。彼は古い鍵のことなら何でもすぐにわかってしまう、いえ、鍵なら何でもわかってしまうのです。

入口のショーケースに並んだアンティークキーは圧巻。細くて先のとがったものは何と11世紀のもの。童話に出てきそうな鍵です。差し口がクローバー型のもの、取っ手に美しいデザインが施されたものは18世紀のもの。どれもその昔使われていたもので、その歴史と仕組み、どこの鍵に使っていたものなのかもすぐにわかってしまうフランソワさん。

店内には18世紀に使われていたというとても高価なセキュリティー・キーが。1本の鍵ですが、何と差し口からもう一本の鍵に分かれ、開けると中には更にダイヤル回しの差し口が4つ。これらの機能を4-5人に分けて鍵を持ち、最後に一体化した鍵を社長さんが回すことで扉が開くという厳戒セキュリティー機能を持ったキー。1800年代のものだそうです。とても高価なものですがアンティーク品として販売しておられるそうです。

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店内には他にもアンティークものが一杯。入口左に展示されたアンティークドア入口キーも販売しています。綺麗なデコレーション、鍵穴の違い、これらの全ての裏側の仕組みを理解しているフランソワさんには脱帽。

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途中でお客さんも来客。スペアキーを頼みに来られた方。よくある依頼です。鍵型を見ながらマシンにセットして手作業で削り、ものの1分足らずでスペキー完成。種類によりけりで10ユーロ前後。

歴史を語るアンティーク・キー Serrurerie DANTINもう一人のお客さんはどこかの入口と思われる部分をまるごと持ってきて、この仕組みの鍵を3つ作ってほしい、と。フランソワさん仕組みをチェックし、1日でできるとおっしゃいます。鍵穴とキー、セットで作ってしまうのです。

もう一人のマダムはカーブのキーなくしてしまったので見に来てほしいとのご依頼。そうとなれば彼自らが出向き、鍵穴を見て鍵を作るか、鍵穴ごと作り変えるかをチェックしにいくそうです。色々な依頼者に対応する姿も驚きの早さ。

又、鍵にもアメリカ式、イタリア式、イスラエル式など仕組みが様々で作り方も異なるそう。「じゃぁこれは?」と私の家の鍵を見せると。。。「あぁ、それはイタリア製だ。これが郵便ポストだね。これはフランス製。」鍵を見ただけでどこのメーカーで何製のものかすぐにわかるそうです。恐れ入りました。

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歴史を語るアンティーク・キー Serrurerie DANTIN店内奥には珍しい大きな大きな鍵。これはなんとシャトー(お城)の鍵なのだそう。勿論実際に使っていたものです。

時には鍵ばかりでなく、鍵がついた置き物や時計、家具にまで知識は及びます。「昨日到着したものだよ。」と見せてくれたのは何だか大きなタンス。引き出しはないんだけど。。と思っていたら、何と模様の一部を指で下げると鍵穴が出てきました。正に隠し穴付きの金庫だったんです。ずらした模様から登場した鍵穴。鍵を差し、ダイヤル回し用の鍵をさして扉は開きました。こういった調度品を装った鍵式家具がたくさんあり、アンティークなものに多いと教えて下さいました。

歴史を語るアンティーク・キー Serrurerie DANTINそんなフランソワさん、ご自慢のアトリエを見せてくれました。小さな扉の下に細い階段が!降りるとそこは鍵だらけ。ここで大物を治したり、作ったり、時に自分の趣味でもある鉄彫刻をしたりして時間を過ごすそうです。そこは正に作業場ならぬ充実の時を過ごすべくフランソワさんの好奇心をかき立てる空間でありました。

ちょっとしたアンティークキー。その昔誰かの手によってどこかの鍵に使われていた歴史の鍵。そんな秘密を秘めたキーをペンダントトップにして胸元に飾るのもオシャレではないでしょうか。
鍵のことならフランソワさんに。何を聞いても即答してくれます。そしてアンティークの宝探しに是非訪れてみて下さい。彼の素敵な鍵歴史話と共に!

Serrurerie DANTIN【セリュルリー・ダンタン】
87 bd Richard Lenoir 75011 Paris
Tel : 01 48 05 73 50 / 06 12 98 45 97
Fax : 01 49 23 05 09
営業時間 : 9:30 ~ 20:00頃
定休日 : 土・日
メトロ : 9番線 St-Ambroise
http://www.serrurerie-d-art.com

by junko on 2008-06-02 [便利なアドレス]
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