歴史豊かなブルターニュの港町 Saint-Malo

サン・マロ サン・ヴァンサン門フランス北部、ブルターニュ。モン・サン・ミッシェルにも程近い位置に港町、「サン・マロ(Saint-Malo)」があります。かつて多くの船乗り達がこの港から出航し、「海の男達の町」とも言われたサン・マロ。抜けるような鮮やかな青い海に取り囲まれ、波止場には沢山のヨットが停泊しています。
12世紀に築かれた城壁の街としても有名なこの街の、中心ともなるべく旧市街地。どっしり構える石造りのサン・ヴァンサン門(Porte Saint-Vincent)をくぐると、そこは海賊の町。17世紀の英仏海峡では、「コルセール」と呼ばれる海賊達がフランス王の指示で外国船を攻撃し、富を略奪していたそうです。その結果、サン・マロは一気に栄えたのだとか。

サン・マロ 城壁の穴美しく凛々しい城壁は、外敵の攻撃から街を守るよう建てられ、至る所に工夫が施されていました。壁面は、上部から緩やかに下広がりになっているとのこと。これは、敵が来た時に上から石を転がし、勢いをつけて転がすの好都合な細工。城壁のあちこちに小窓が開けられ、そこから敵を観察。又、大砲が設置できるように施された城壁穴もあります。狭い螺旋階段のあちこちに外を監視できる穴が開いていたり、昔の人はよく考えたものだ、と感心させられてしまいます。

サン・マロ 城壁の上の歩道街をぐるりと取り囲むこの城壁の上に散歩道があり、美しい海を眺めながらお散歩する事もできます。城壁からの景色は最高。さらさらの砂浜を手前に、その先にはディナンやディナールなどの近郊の町も臨めます。その中でもひときわ美しいのは、サン・マロ生まれのロマン主義作家、シャトーブリアンが眠るグラン・ベ島(Rocher du Grand Bé)。ここサン・マロは干満の差が激しく、さっきまで陸続きだったのに、満潮になるとあっという間に海に浮かぶ島に変身。戻って来られなくなってしまいます。その幻想的な景色はとても神秘的。またサン・マロは、カナダを発見した事で有名な16世紀の冒険家・ジャック・カルチェゆかりの地。海を見晴らすかの様に立っているジャック・カルチェの石像がある広場からの景色は、また格別です。

サン・マロ グラン・ベ島 サン・マロ グラン・ベ島

街の中心へ進むと、付き抜けるようにそびえるサン・ヴァンサン大聖堂(Cathédrale Saint-Vincent)があります。中に入ると壮大なステンドグラスが広がるこの聖堂。石造りの重厚感が静寂を包み外のカモメの声を引き立てています。戦争で立て直されたそうですが、歴史の重みは何も変わっていません。
サン・マロの歴史を振り返るには、サン・マロ歴史民族博物館(Musée d’histoire de la ville et du pays Malouin)がお勧め。1424年に、ブルターニュ公爵ジャン5世の命令によって建設された、馬蹄形の巨塔。高さ35m、地下も含め6階から成るこの建造物が、現在博物館として利用されています。
館内のフロアへ続く階段も石造り。迷路の様であちこちに別階段がありワクワクします。大砲を突き出す為の壁の開口部「砲眼」は、現在も残されています。地下1階ではサン・マロの主要産業だった遠洋タラ漁業に関する展示品が見られ、収穫したタラを1匹ずつ切り分け、内臓を取って洗い、塩漬にする当時の様子がうかがえます。
また、細くて暗い螺旋階段を登ると、そこは頂部の巡回路と見張り塔。そこからサン・マロの街全体が見晴らせます。2階(日本式3階)にはシャトーブリアンの肖像画も展示されており、見所盛り沢山な博物館でした。

サン・マロ ガレット・ブルトンヌ サン・マロ ファー・ブルトン サン・マロ カンペール焼

度重なる敵の攻撃による爆撃や火災で当時の建築物は破壊され、その後サン・マロの人々によって復元された現在の街。城壁近くに並ぶ幾つかの家の正面部は当時のままの姿で再現され、歴史的建造物に指定されているそうです。街にはブルターニュ名物、クレープのお店が軒を連ね、優しいバターの香りにそそられます。海賊や船、燈台をモチーフにしたマリングッズ、銘菓ガレット・ブルトンヌやファー・ブルトン、バターたっぷりのクイニー・アマン、塩バターキャラメルがあちこちに。また、ブルターニュと言えばカンペール焼。可愛いシードルカップやお皿がここでも購入でき、充実感溢れる街です。

空を飛ぶムエット(カモメ)。朝、目が覚める位大きな鳴き声で空を飛び交います。そんなムエットと美しい海の景色が、サン・マロの思い出をより一層素敵なものにしてくれるはずです。

Saint-Malo【サン・マロ】
交通 : パリ・モンパルナス駅からフランス国鉄(SNCF)で約3時間、サン・マロ(Saint-Malo)駅下車。駅からは旧市街までマルタン通り(av.L.Martin)を真直ぐ徒歩約20分。旧市街入口サン・ヴァンサン門(Porte Saint-Vincent)まではナヴェット(無料バス)なども運行。

Office de Tourisme de Saint-Malo【サン・マロ観光局】
Esplanade Saint-Vincent 35400 Saint-Malo
http://www.saint-malo-tourisme.com
tel : 02 99 56 64 48
fax : 02 99 5 67 00
営業時間 :
4~6月と9月 : 月~土 9:00 - 12:30 / 13:00 - 18:00、日・祝 10:00 - 12:30 / 14:30 - 18:00
7・8月 : 月~土 9:00 - 19:30、日・祝 10:00 - 18:00
10~3月 : 月~土 9:00-12:30 / 13:00-18:00、日祝休

Musée d’histoire de la ville et du pays Malouin【サン・マロ歴史民族博物館】
Château 35400 Saint-Malo
*入口は、サン・ヴァンサン門をくぐってすぐ右にある市庁舎(Hôtel de Ville)の隣にあります。
tel : 02 99 40 71 57
fax : 02 99 40 71 56
営業時間 :
4~9月 : 10:00 - 12:30 / 14:00 - 18:00
10~3月 : 10:00 - 12:00 / 14:00 - 18:00
定休日 : 1月1日、5月1日、11月11日、12月25日
入場料 : 一般5.1ユーロ、各種割引あり。

by junko on 2007-05-17 [バカンスへ行こう]
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『歴史豊かなブルターニュの港町 Saint-Malo』へのコメント2件

  1. […] ブルターニュのお料理をキチンとしたテーブルセッティングで愉しみたいのならばこちら。サン・マロ旧市街にあるレストラン・ドゥロネ(Restaurant Delaunay)。ドゥロネご夫妻が切盛りする [地方のグルメ] 2007-05-31 […]

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  2. […] フランスは北部に位置するブルターニュ。冬の寒さから身を守り、脂肪を蓄える為にも重要な食品として消費されるバター。この地ならではの良質な塩を使ったものは、今やパリのスーパーでも様々な種類のものが売られています。そんな中、三ツ星レストランシェフ達から高い評価を得、一流クラスでも愛用されているブルターニュ産バターがあります。サン・マロに本店を構える、「ラ・フロマージェ・ジャン・イヴ・ボルディエ」。このボルディエさんのお店の名物は、海塩を使用したブール・ドゥミ・セル(有塩バター)。濃い黄色、みしっと手でちぎれる柔らかさ、牛乳本来の甘味の中にガツンと効いた塩。さて、その美味しさの秘密は、製造工程にもあるのです。 […]

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