目下に広がるパリのパノラマ Parc de Belleville

目下に広がるパリのパノラマ Parc de Belleville

パリ東部、19区と20区の境界あたり。メトロ2番線のBelleville駅やMénilmontant駅で降りると、東に向かって延びるのは心臓破りの上り坂。この界隈は『ベルヴィルの丘Colline de Belleville』と呼ばれる、パリでもモンマルトルの丘に次ぐ高台である。標高は100m以上に達するという。そんな急傾斜に沿って広がっているのが、今回ご紹介する『ベルヴィル公園』。当然ながら園内の高低差はすこぶる激しく、体力が有り余っているときのお散歩にはもってこいのスポットとなっている。

目下に広がるパリのパノラマ Parc de Belleville

少し歴史に触れてみよう。この地域がパリ市に編入されたのは、当時のセーヌ県知事ジョルジュ・オスマンGeorges Haussmannによるパリ市改造計画にともなった1860年のことで、それ以前は『Belleville』という名のパリ郊外の一町であった。葡萄畑と石切り場があったゆえに、自然と労働者が集まることになったこの地域。ギャンゲットGuinguetteと呼ばれる庶民的なダンスホールが並び、チンピラや売春婦までもが多くたむろしていたのは、名女優シモーヌ・シニョレ主演の映画『肉体の冠Casque d’Or(1952年)』でも知られる通り。

目下に広がるパリのパノラマ Parc de Belleville

パリ最後の下町といった風情であったこの地域も、20世紀が進むにつれてどんどん近代建築住宅が立ち並ぶようになった。そして、在りし日の葡萄畑が、建築家フランソワ・ドブロワFrançois Debuloisと造園家ポール・ブリシェPaul Brichetの手により、現在の公園に生まれ変わったのが1988年のこと。45,000m2の広さを誇る園内には豊かな木々や芝生スペースは勿論のこと、滝や噴水まであり、変化に富んだ風景を楽しめる空間となっている。
地元の人々にも大人気で、そこを飛び交う言葉はフランス語をはじめ中国語、アラビア語と、さすが移民の町ベルヴィルといったところ。また、メゾン・ドゥ・レールMaison de l’airという、空気と公害をテーマにした展示スペースを有する建物も公園の頂部分に聳え立つ。
最近では、園内でWifi接続が可能になったようだ。しかしこの地域の治安は決して良好ではないので、ノートパソコンを持参する場合は十分に注意したい。

目下に広がるパリのパノラマ Parc de Belleville

最後に、この公園を語るにあたって何よりも重要なのが、その景色である。高い場所にあるということは、眺めもいいということ。近隣にあるビュット・ショーモン公園に比べていささか地味な存在の公園ではあるのは否めないが、一番高いポイント、ピア通りRue Piatに面する展望台(メゾン・ドゥ・レールの屋根部分)から見下ろすパリのパノラマはなかなか見事。天気がよければエッフェル塔やモンパルナス・タワーが見渡せてしまうのだ。
体力に自信があればメトロCouronnes駅で降りて入園して、展望台までがんばって登山(!)してもいいし、そうでない場合はメトロPyrénéesで下車すれば、展望台まで上り坂なく楽々アクセスできる。

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Parc de Belleville【ベルヴィル公園】

メトロ : 2番線Couronnes(西側)、11番線Pyrénées(東側)
開園時間 : 平日は8:00、休日は9:00
閉園時間 : 季節によって頻繁にかわります。冬季は17:00~18:00、夏季は20:00~21:30くらいが目安です。
Maison de l’air : 月曜と祝日を除く毎日、午後のみオープン。入場無料。

by mayu on 2007-11-06 [お散歩]
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