フランスの偉人達が眠る聖堂 Panthéon
パリのカルチェラタンは、ソルボンヌ大学を中心とする、若い学生達で活気溢れる文教地区。
そこから緩やかな傾斜の通りを進んで行くと、サント・ジュヌヴィェーヴ(Sainte -Geneviève)の丘にそびえる「パンテオン(Panthéon)」の姿が目に飛び込んでくる。
これは当時の国王ルイ15世が、パリの守護聖人であるサント・ジュヌヴィェーヴに献堂するために、建築家スフロ(Soufflot)に依頼して設計させたものであり、ギリシャ十字(縦・横が同じ長さの十字)の平面に、大ドームと、コリント円柱を持つ、幅110m、奥行き84mの新古典主義の建築物。
1775年、建築は開始されたものの資金不足の為なかなか捗らず、1778年になっては、地盤の問題にて工事中の建物の1部に亀裂が見つかり、それが原因となり外壁に設けられていた42の窓は全て塞がれてしまった。
1780年、スフロはパンテオンの完成を目にする事なくこの世を去ったが、ようやく1789年 彼の弟子の手により完成に到っている。
ナポレオンや、ナポレオン3世の帝政下では教会として使用された時期もあるが、1885年以降は再度、「偉人の墓所」となり、現在に到っている。それを語るのが、入り口円柱上の三角形の切り妻壁。そこには、「偉大なる人々に、祖国より感謝を」と記されているのである。
内部は、十字に沿うように円柱列が並び、周囲にフリーズや、花飾りの彫刻が施されているにも関わらず、何処かしら厳めしさが漂う。
中央の大ドームは、石組に組まれた円柱で支えられており、かなりの重量感を与えている。
そこから吊るされ、停止することなく振れ続けているのが「フーコーの振り子(Le pendule de Foucault )」。
1851年、物理学者フーコー(Foucault)は、このドームの高さを利用し、地球の自転を証明する為に、振り子による一連の実験を行っている。
その振り子は、長い間「化学・技術の発明の殿堂(Musée des Arts et Métiers)」にて展示されていたが、1995年秋以来、ここパンテオンに移されている。
その模様や、当時の実験の様子などを7分程にまとめたミニフイルム、「パンテオンのフーコーの振り子」がフランス語と、英語でながされているので、興味のある方は足を止めてみてほしい。
堂内の内壁は、1877年より製作されたフレスコ画によって飾られている。サント・ジュヌヴィェーヴについて描かれたものが多いが、その中でも最も有名なのが、入り口を入ってすぐ右手にある「サント・ジュヌヴィェーヴの生涯(ビュヴィス・ド・ジャヴァンヌ作)」。しかし、我々にとって馴染みの深いのは、左手中央にある「ジャンヌ・ダルクの生涯(ジュル・ウジェンヌ・ルヌヴー作)」ではないだろうか。
クリプトへの入り口は、堂内の突き当たり。地下全体がクリプトとして使用されている。
まず、入口すぐのガラス越しに静置されている赤褐色の壷に目を止めてほしい。その中には、「9月4日の男」と呼ばれた共和党の指導者「レオン・ガンベッタ」の心臓が収められている。
そして、「自然に帰れ!」で有名な政治思想家「ジャン・ジャック・ルソー」の墓碑、それと向かい合うように啓蒙思想家「ヴォルテール」もの。また、このパンテオンの設計者「スフロ」の墓碑などもある。
それに続く数本の回廊には、多くの偉人たちが安らかな眠りについている。
いつも沢山の人だかりが出来ていつのは、ラジウムを発見したノーベル物理学者「マリー・キュリー」と、「ピエール・キュリー」夫妻の墓碑前。上段にピエール、下段にマリーが静かに眠っている。また、フランスの大文豪3名の墓碑が置かれている墓所も多くの人々が足を止めるところ。「レ・ミゼラブル」や、「ノートルダムの背むし男」の「ビクトル・ユゴー(小説家、政治家)」(向かって左)、それと向かい合うように、「居酒屋」や、「ナナ」の「エミール・ゾラ(小説家)」、突き当たりには、「モンテ・クリスト伯」や、「三銃士」の「アレクサンドル・デュマ(小説家)」が仲良く(?)眠っている。
その他、レジスタンス運動の指導者「ジャン・ムーラン」や、アルファベット点字の発明者「ルイ・ブライユ」など。我々には、馴染みの薄い政治家、実業家などの墓所の前でも、フランス人達はまじまじと備えられた説明書きに見入っている。
Panthéon【パンテオン】
pl du Panthéon 75005 Paris
アクセス : メトロ10番線Maubert Mutualité、又はCardinal Lemoine
RER B線 Luxembourg
Tel : 01 44 32 18 00 又は 33、 01 44 32 18 01
開館 : 4月1日~9月30日10時~18時30分 / 10月1日~3月31日10時~18時
閉館 : 1月1日、5月1日、12月25日
入場料 : 8ユーロ、割引(18~25歳)5ユーロ、グループ(20人~)6ユーロ、17歳以下、第1日曜日(11月1日~3月31日のみ)無料
www.pantheon.monuments-nationaux.fr
by chiharu on 2009-02-01 [観光名所]
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