ピカソの世界に浸ろう Musée Picasso
パブロ・ピカソ(Pablo PICASSO)。20世紀が生んだ、このあまりにも有名なスペイン生まれの巨匠。
彼の名を知らないものは、おそらくいないであろう。
ピカソの死後、遺族によって彼の作品は、莫大な相続税との引き換えにフランスに寄贈される。
それらを収める為、パリのマレ地区にある『オテル・サレ』(塩税徴収官の私邸であったため、『塩の館』と呼ばれ始めた。 1656年築)が改装され、1895年『ピカソ美術館(Musée Picasso)』として開館した。
ここにはピカソによる203の絵画、158の彫刻、3000のデッサンなどの作品が所蔵されている。
入り口を入り、正面の大階段を登る。
20室に分けられた展示室は、彼の作品を、時代を追いながら鑑賞できるようになっている。
第1室は、『青の時代(1901~1903年)』、ピカソの初期作品が展示されている。
深く沈むようなグリーン色が印象的な『自画像(Autoportrait)』。この時代は、友人の死が影響しており、どの作品も重いトーンで描かれている。
第2室は、『バラの時代(1904~1906年)』、前室とは打って変わって、明るい色彩が使われだしている。
これはフェルナンドという恋人の出現による心境の変化だとも言われているのだが。
個人的に、ここにある『母と子(Mère et Enfant)』はお気に入りの1枚!
そして、第3室からは『キュビズム(1907~1917年)』の幕開けである。『アヴィ二ヨンの娘達(Demoiselles d’Avignon)』(ニューヨーク近代美術館)製作を機に、彼の画風は大いなる変化を遂げていく。第4室の『ギター(Guitare)』、『マンドリン弾き(Homme à la Mandoline)』など。まず題名を確かめてから鑑賞した方が納得し易いものも多い。
第6室に移ると、『古典時代(1918~1924年)』の作品。オルガとの結婚を機に再び、作品は古典的なタッチに戻る。この時代の代表作『フルート(La Flûte de Pan)』の2人の少年に見られるように、人物は、どっしりとボリュームを備えた彫刻のように描かれ始める。
第7室で切り貼り紙の大作タピスリー『洗面室の女性達(Femmes à leur Toilette)』を鑑賞してから、続く第8室へ降りよう。
ここでは、思わず微笑まずにはいられない、ピカソの製作した愛嬌のある陶器、絵皿、置物等がガラスケースに収められている。この向かいに展示されているのは『キッチン(La Cuisine)』である。
また、続く第9室では、『フルート演奏(Joueur de Flûte debout)』等の心和む作品も鑑賞してほしい。
第11室はオーディオビジュアル室となっていて、ピカソの生前の作業風景を映している。これらを見てから、作品鑑賞を続けるのもお薦め。
第12室は、地下階へ降りる天井の高いホール。『乳母車を押す女性(La Femme à la Poussette)』、『オレンジを持つ女性、又は、リンゴを持つ女性(La Femme à l’Orange ou La Femme à la Pomme)』等のピカソらしいブロンズ作品が展示されている。ここで、ちょっと一息して、次へ進もう。
第13室から第18室は、彼の熟年期(1935~)ともいうべき作品の展示、まさにピカソワールドである。
彼自身、戦争に影響を受け『ゲルニカ(Guernica)』(マドリッド ソフィア王妃芸術センター)を作製したのもこの頃。第14室の『赤いソファの女性(Femme au Fauteuil Rouge)』、第16室の『横たわる女性(Une Couche)』
等のように、抽象化された女性の裸体作品が目に付く。
そして、地上階に戻り、最後の第19、20室へ。ピカソの晩年(1950~1973年)の作品である。
彼はこの頃になって”ようやく、自分らしい子供のような絵が描けるようになった!”と周りに洩らしていたらしい。
ここでは、ピカソにしては、原型に忠実な『ヤギ(La Chèvre)』や、可愛らしい『縄跳びをする少女(Petite File Sautant à la Corde)』の像。
そして、このピカソの言葉そのものの『ミュージシャン(Musicien)』の作品を味わって頂きたい。
もし、天気が良ければ、そのまま庭園のカフェで一休みしながら、シュールな余韻を楽しもう!
Musée Picasso【ピカソ美術館】
Hôtel Salé
5 rue de Thorigny 75003 Paris
Tel : 01 42 71 25 21
メトロ : 1番線Saint-Paul , 8番線Saint Sébastien-Froissart, Chemin Vert
開館 :
10月1日~3月31日 9:30~17:30
4月1日~9月31日 9:30~18:00
閉館 : 火曜日 1月1日、12月25日
http://www.musee-picasso.fr/
by chiharu on 2007-11-16 [美術館・博物館]
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