余計なものなんていらない。シンプルこそ~ MORI  YOSHIDA

アンヴァリッドを仰ぐかのごとく真っ直ぐに伸びるブルトゥイユ通りに、4月8日、遂に待望のパティスリー「MORI YOSHIDA(モリ・ヨシダ)」がオープンした。

パトロン兼パティシエでもある、吉田守秀(よしだ・もりひで)氏。彼の名前をご存知の方も少なくないと思うが、ここで少し、吉田シェフの経歴を紹介しておこう。1998年 東京・青山「アニバーサリー」へ入社。、翌年、研修の為渡仏。帰国後、スイーツの極限を目指すべく、「パーク・ハイアット東京」にて更なる経験を積む。2004年「菓子工房オークウッド」のオープンにあたり、オープニング・スタッフを勤める。2005年 故郷静岡に「NaturelleNature(ナチュレ・ナチュール)」をオープン。そして、2006年、2007年にはTV東京「TV チャンピオン」にて、2年連続の優勝を果たすという実力者である。

パリの魅力に惹かれ、いつかはパリに2店目を開きたい!と考えていたという吉田シェフ。再び渡仏し、3ツ星レストラン「Guy Savoy (ギー・サヴォア)」、「Le Pâtisserie des Rêves (ル・パティスリー・デ・レヴ)」、「Jacques Genin (ジャック・ジュナン)」にて、更なる知識や、経験、テクニックを収得。こうして、遂に、パリに自分のパティスリーをオープンさせるに至ったのだそう。

それでは、ブティックの方に目を向けてみよう。外観においても、店内においても、デコレーションは至ってシンプル。まさに、それは、吉田シェフ自身を物語っているかのようでもある。彼のコンセプトは「シンプル」。無駄な装飾など必要ない。ここに置かれたパティスリーが、デコレーションとしての役目も果たすのだから・・・。

「MORI YOSHIDA」のパティスリーは、日本人のエスプリが込められた、フランスの伝統的なパティスリー。無駄のないフォルムが、逆にそれらの魅力を最大限にかもし出しているかのようでもある。
ショーケースには、およそ14種類ほどのパティスリーが並べられている。幾つか、お薦めを紹介してみよう。
まずは、吉田シェフの名前の頭文字からネーミングされたという「M(エム 5,80ユーロ) 写真2枚目 中央」は、ショコラをかぶった三角屋根のようなスタイルをした究極のパティスリー。(購入後は、45分以内に必要冷。)何気なく口にしたその瞬間、メープル・クリームとムース・オ・ショコラのあまりにもクリーミーな口当たりの良さに驚かされる事だろう。ノワゼットのヌガーとマンダリンのコンフィチュールが緩やかなアクセント。
「Mille-Feuille Noisettes(ミル・フィーユ ノワゼット 5,60ユーロ)写真4枚目 左上」。キャラメリゼした、香ばしくサクサクのミルフィーユ。間にたっぷりとサンドされたノワゼットのプラリネ・クリームとヌガーが、しっかりとしたコクを与えている。
「Duo Saint-Honoré(デュオ サント・ノーレ 5,80ユーロ)写真4枚目 右上」もお薦めの1つ。フランボワーズ・クリームが詰められたプチ・シュー、風味豊かなピスタッシュ風味のクリーム、底部のさっくりフュイユテ生地。可愛いらしいフォームと共に、幾つもの美味しさが楽しめる。
「Tarte au Citron(タルト・オ・シトロン 3,80ユーロ)写真4枚目 左下」もこれからの季節にはお薦め。爽やかなレモンの酸味をしっかりと強調させたアパレィユ。これぞ、タルト・オ・シトロンの醍醐味といった感じである。デコレーションに添えられたシトロン・キャビアのプチプチ感も面白い。
その他「Chiboust Passion (シブースト・パッション 5,80ユーロ)」や「Polonaises (ポロネーズ  5,30ユーロ)」「 Concorde Framboise (コンコルド・フランボワーズ 5,30ユーロ)」「Éclair (エクレア 3,50ユーロ)」など、今日も引き継がれているフランスのトラディショナルなパティスリーたちが、「MORI YOSHIDA 」のスタイルで並ぶ。
尚、各パティスリーに添付されているネームカードには、商品名や内容だけでなく、「Lait(牛乳)」「Farine(小麦粉)」「Oeuf(卵)」「Alcool(アルコール)」の使用不可も明記されている。

ショコラは通常18種類ほどが揃う。クリーミーな優しい口溶けと、その後に残る、それぞれの仄かなパルファンが特徴的。お薦めは、プラリネに微かなクレモンティーヌの香を感じさせる「Anna」、ヴァニラが香る透き通るような美味しさの「Tahiti」、パッションと、マンゴーのガナッシュがフルーティーな「Paradis」。また、鈍く燻し銀のような光沢を放つ「Shochu」やポルト酒の特徴を活かした「Vin Chaud Porto」など、アルコールを用いたショコラも並ぶ。(83ユーロ/kg、アルコール入り 95ユーロ/kg)
ボックスは、小(8個入り8ユーロ)、中(15個入り16ユーロ)、大(24個入り26ユーロ)の3種類が用意されている。

その他には、カヌレ(2ユーロ)、ファー・ブルトン(2ユーロ)、クイニー・アマン(2,8ユーロ)などや、パン・オ・ショコラ(1,3ユーロ)、クロワッサン(1,2ユーロ)、ショーソン・オ・ポム(2,8ユーロ)などのヴィノワワズリーも置かれているので、こちらも是非試して頂きたい。

最後に、パリの魅力について伺ってみたところ、「自分のパティスリーを表現出来る場所。そして、いつも何らかの刺激を与えてくれる場所でもあります。」と、答えて下さった吉田シェフ。これからも、チームワークの取れたスタッフの方々と共に、パリの街に新たなパティスリーの風を吹き込んでもらいたいものである。

MORI YOSHIDA 【モリ・ヨシダ】
65 av de Breteuil  75007 Paris
メトロ 6番線 Sèvres Lecourbe 又は 13番線  Duroc
Tel   01 47 34 29 74
営業時間  火曜~土曜日 9時30分~18時30分   日曜日 9時30分~13時30分
定休日 月曜日
www.moriyosida.fr
75007 Paris, フランス

スイーツの都

chiharu について

パリ在住15年。パリにて、フランス料理と、パティスリーのディプロムを習得。日々の暮らしの中で見つけたパリらしいグルメや、素敵なものをご紹介していきます。

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