信頼あるセレクトではずさないワインを Caves Michel Renaud

信頼あるセレクトではずさないワインを Caves Michel Renaudワイン王国フランスには至る所にワイン屋さんがありますが、どこで買うか、何を買うか、その道に詳しくなければなかなか選ぶのも難しいもの。

Nation広場の角地にたたずむカーヴ・ミッシェル・ルノー(Caves Michel Renaud)。いつも常連さんが列をなし、熱い説明が奥から聞こえる…。ワインへの愛情が人一倍感じられる彼、ミッシェル・ルノーさん(Michel Renaud)。彼のワイン歴はかれこれ45年。ワインが大好きで大好きで、各地を練り歩いてはあらゆる場所でワインを飲んでこられたのだそう。

信頼あるセレクトではずさないワインを Caves Michel Renaudそんな時、ちょうど今から20年前に衝撃的な感動をおぼえる美味しいワインに出会ったそうなのです。「美味しいワインには幾度と出会ってきたけれど、20年前のあの衝撃は忘れられない。」熱心に語るルノーさん。そんな彼に近よると、彼自身からもほんのりワインの香りが漂う。いつもデギュスタスィオンをしている、体の芯からワインにどっぷり浸かった方なのです。衝撃的な出会いを迎えてからのルノーさん。本格的に自分の美味しいと思うワインを並べたお店をやりたい、そう思うようになり勉強に勉強を積まれNationにお店を出したのが1975年。畑を訪れてはありとあらゆる知識を蓄え、体験し、試飲し。数々の優秀な後継者達から色々な教育を受け、身につける。あのシャトー・ディケムでも働いたご経験もあり、ディケムではブドウの選び方、積み方から全ての工程知識を習得されたそうです。実は東京・大阪・京都へも出かけ、フランスワインの在り方、また商売の勉強にも率先して出向かれた事があるという程熱心なお方。

何よりもルノーさん、人一倍繊細な乳頭の持ち主。その舌に触れる味覚をしっかり感じとる事ができる感覚細胞の持ち主なのです。飲んだ時にどう感じるか、彼の説明はいつも非常にわかりやすい。それもこれも今までに飲んだワインは計り知れないものなのです。そんな彼だからこそ、その舌が見つけたもの。

クロ・ジョリエ Clos Joliette実は彼、このカーブのオーナーでありながらジュランソンに畑を持つ生産者でもあり、それをこのお店に販売している卸売人でもあるのです。ジュランソンと言えば極上の甘口ワイン・貴腐ワインでも有名。1ha80の面積をなす「クロ・ジョリエ Clos Joliette」。「最高の畑に出会えたんだ!」と嬉しそうに語る彼。もともと年老いた畑で、地方に普通にある一ぶどう苗木だった。が、しかし有機物にとても乏しい粘土珪質でありながら、自然排水が非常に良く、雨による土中含水量もベスト。東南東にさらされた急勾配の土地柄、真正面に位置する太陽のお陰で土中の温度上昇が激しい。そのギャップ現象が非常に良いブドウを生み出すのだそうです。皮が分厚い小粒のブドウ。黄金色に成熟したふくよかな果肉達は腐敗限界までに太陽光にさらされ、マスト(ブドウ液)は最高に糖度高き濃縮ものとなるそう。そしてまるで蜂蜜のようにトロトロで、黄金の素晴らしい貴腐ワインが出来上がるのです。ご自慢のそれは、その名も「クロ・ジョリエ Clos Joliette 1992」。我が子のように愛おしく手に取り見せてくれました。

クロ・ジョリエ Clos Joliette 1992収穫は勿論すべて手積み。完全に成熟したものを午後のうちだけに摘み取るのだとか。ツゲ材の圧搾機で自然の力にまかせながらジュースを導き発酵。澱引しながら同じバリック(Barriques ワインの大樽)で4年間眠らせる。時間をかけて柔らかく、しなやかさを帯びた丸みのあるワインにさせる為。瓶詰めも手作業。濾過なしで行われ、冬は10-12℃、夏は13-14℃の一定温に保たれながら今度はじっくり6年間。そしてようやく世の中に披露されます。1本のワインが出来上がるまで10年。そして素晴らしい貴腐ワインが出来上がるのです。最高の糖度、それでいて穏やかな酸味を帯びた肉付きの良い実からできあがったそれは、トリュフのようで又パッションフルーツのようでもあり、その芳しい香りを長く長く無限に放つ。つまり、口の中の余韻も長くとろけるかのよう、とのこと。これがルノーさんのこだわりなのだとか。

ルノーさんは上質なアルマニャックを生産クロ・ジュリエの魅力的な生産物もさておき、ルノーさん、フランス南西部、アルマニャックの下にも17haの畑を持っておられるのです。ここでは勿論、上質なアルマニャックを生産!口に含めば高度なアルコールがフワッと蒸発するかように喉元を過ぎ、燃えるように口の中を芳香な香りで充満させます。「アルマニャックは何よりもフルーティで繊細。何十年も眠り続けた味わいは、香りと共に楽しんでもらえる最高の飲み物」とルノーさんのまなざしはかなり真剣。

このブティックではこれら以外にもルノーさんが飲んで太鼓判を押したワインがセレクトされて置かれています。どれもお勧めなので、これが一番、というものはない、とルノーさん。彼はいつもお客さんに「何と食べるか」を聞きます。食べるものだけではなく、どんな雰囲気で、いつ飲み、どれくらいの予算がいいのか。高いばかりがいいものではない。お客さんの要望に120%答えれるものをお勧めすることが、僕の務めだから、と優しい笑顔で話してくれました。

信頼あるセレクトではずさないワインを Caves Michel Renaud長い列、後ろの後ろに並ぶお客さんにも気を配るルノーさん。「ちょっと待ってね、すぐ聞くからね。」その一言が安心感を与えてくれる。迷った時はここへ。そんな安心できるワイン屋さんがあるとホッとします。実は昔は三ツ星レストランにも卸していたのだそう。暫くレストランへの卸は中断し、個人の販売だけにしていたそうですが、どうやら今年、ある星付きレストランにも提供する事を決めたようです。それは内緒だけどね、と明るく笑う彼。現在もこのカーブとクロ・ジョリエなど、現地の畑を行ききしておられる多忙な日々。彼のいる日に是非美味しいワインを探しに行ってみて下さい。

Caves Michel Renaud【カーブ・ミッシェル・ルノー】
12 Place de la Nation 75012 Paris
Tel : 01 43 07 98 93
営業時間 : 15:00~20:30(月) / 9:30~13:00、14:30~20:30(火~金) / 9:30~20:30(土) / 10:00〜13:00(日)
*火~金だけお昼休憩がありますのでご注意下さい。
定休日 : 月曜日の朝、日曜の午後
メトロ : 1、2、6番線・RER A線Nation

by junko on 2008-02-19 [ソムリエのワイン]
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