おばあちゃんから伝わるママンの味 Mamie Gâteaux

今やご存じの方も多いのではないでしょうか?6区はル・ボンマルシェの裏通り、ブティックがひしめく長い長いシェルシェ・ミディ(rue Cherche-Midi)通りに、昔ながらの懐かしい雰囲気が溢れるサロン・ド・テ、「マミー・ガトー Mamie Gâteaux」があります。白いレースのカーテン越しに、真っ白なお皿やティーカップ。木のぬくもりに囲まれながら美味しそうにタルトを頬張るマダム達。焼きたてのタルトやスコーンが所狭しと並ぶカウンター。入らずにはいられなくなる何ともほっと安らぐ店内。日本人パティシェのマリコ・デュプレシさんとご主人のエルヴェさんが経営するとっても素敵なサロンです。

サロンの左、数件挟んだ先には、アンティーク雑貨がぎっしり詰まったブロカント店と、つい最近オープンしたばかりのブティック店の2件も経営されておられ、これぞマミー・ガトー通り!この2店舗のお話は後日ゆっくりご紹介させて頂くとして、今日はサロン・ド・テをご紹介。

もともとアンティークが大好きで、趣味で集めておられたというコレクションは今やご自宅のあちこちにまで場所を占領するほどの数に及ぶのだとか。かれこれコレクション歴は20年にも及ぶのだそうです。そして本職のパティシェ業。

パリで美味しいお菓子のエスプリをたっぷり吸収されたマリコさん。「きちんと学んだからにはそれを活かして何か現実に形にしたい。」その目標でもあり夢でもあったサロン・ド・テを2003年にこの通りにオープン。マリコさんの雰囲気が表現できるお店にしたかったとおっしゃいます。大好きなアンティーク雑貨やキッチン雑貨を飾り、棚やデコレーション、テーブルやイスに至るまで全てのものに添えられたアンティークセンスがマリコさんの想いとなって優しい店内を作り出しています。

店名でもある「マミー・ガトー」。直訳すれば「おばあちゃんのケーキ」。「おばあちゃんの家でくつろいでいる様な優しくて温かい、懐かしい雰囲気。そしてほっと和めるような安心感のある空間で、おばあちゃんがその昔作ってくれたような素朴で美味しいお菓子を食べてもらいたい。」とマリコさん。サロンで作っているお菓子はどれも家庭的なもので、誰にでも作れるような普通のもの、とりわけ素晴らしい技術や飛び出た美味しさなどないし、作ろうと思えば誰にだって作れてしまうようなものだけれど、時間や手をかけてまで作らなくなってしまったな、というようなものを提供したい、とマリコさんはおっしゃいます。

手を加えずにただシンプルに焼いただけという素朴なもの、まだほんわりと焼いたぬくもりが残るようなそんな優しいお菓子達。それを口にした時のホッとする瞬間。まるでおばあちゃんの家で昔食べた懐かしい3時のおやつのひと時を思い出させてくれます。

マリコさんはシンプルで誰にでも作れるお菓子よ、と謙虚におっしゃっておられましたが、きっと一口食べればその美味しさに溜息を漏らすはず。素朴なものこそ美味しく作るのは難しいものです。ほぼ常連のお客様で満席になるという店内。この日もお昼から夕方にかけてひっきりなしに賑わい、表のテラス席まで埋まっていました。ごもっとも。この美味しさ、この和みの空間、「私の指定席」にせずにはいられませんもの。

まずは店内の上にずらり並ぶアンティーク・カフェオレボウルが可愛くお出迎え。見ているだけでもとっても楽しい!所々に配置された棚にはアンティークのお菓子道具やリネンにキャニスターなどが並びオーダーを忘れて見入ってしまいます。その昔、木を燃料にしていた頃のものというストーブには、ホーローのヤカンやお鍋がディスプレイ。「ジリリリリー!」と鳴るアンティーク黒電話、時を経たビスキュイLuのアンティーク缶。「すぐにミルクを温めるわね」とおばあちゃんが手に取りそうなホーローのミルクパン。まるでタイムスリップしたみたい。

日替わりで焼き上げられるお菓子の数々。マリコさん特製のオリジナルコンフィチュールも外せません。勿論キッシュやサラダのランチもすべて手作り。愛情のこもったお料理やお菓子を優しい笑顔でサーブしてくれるのはサロン担当のクリスティーヌさん。お紅茶もマミー・ガトーオリジナルで、お菓子にもお料理にも合うものばかり。

まずはカウンターで品定め。ずらり並んだガトートレーを見に、とりあえず皆さんここへ足を運びます。タルト(5ユーロ)は季節の果物によって日替わりで楽しみも一杯。

メニューは今もフランスの学校で使われているノートに印刷。椅子も机もアンティークで幼心を訪仏させてくれます。この日はピスタチオとさくらんぼのタルトをチョイス。
ふるふるとミルキーな味わいのアパレイユ。ピスタチオの風味に酸味のきいたサクランボ。そしてサックサクのタルト生地はそのままで十分美味しい!見るからにそそられるキツネ色なのです。しっかり焼けていてタルト好きにはたまらぬこの厚みと味わい!町中のカフェでタルトをチョイスしてみたら、時間と共に生地にアパレイユがしみ込んでシナ~っとなってるものもありますが、マミー・ガトーのタルトはいつもサクサクなのです。そして大きなクグロフ型で焼き上げられたマロンケーキは、たっぷり切り分けてサーブしてくれます。中にはマロングラッセがゴロリと入っていて贅沢。驚くほどにしっとりしていてマロンの風味がしっかり。ラム酒がしっかりアンビベされており丁寧に作られているのが感じられます。

又、スコーン(4.5ユーロ)もお勧め。マリコさんのコンフィチュールは甘すぎずフルーツの果肉もたっぷりでとてもジューシー。とろりとしていてそのままパクリ、と食べちゃいたい味。大きなスコーンは上下をそっと割るとふわ~っと粉の香りを漂わせ、レーズンたっぷりのしっとり生地が顔を出します。とても柔らかくてふんわりしているなかにもホロっと感が残る優しいスコーン。

生地自体に甘みがあるので何もつけなくても十分美味しい。頂いたお紅茶は人気の「Cerisier de Chine(5ユーロ)」。緑茶ベースにサクランボの風味、バラの花びらがチラリ。とってもすっきりしていて飲みやすい。緑茶なんだけれどフルーティで爽やかな女性らしい味。
又、マミー・ガトーオリジナルの「Mélange de Mamie」は色もしっかり、セイロンベースのベーシックなお紅茶。渋みもきちんとあってミルクティーにも合いそう。ちなみにお紅茶は後日ご紹介するお隣のブティックで販売されています。又、コンフィチュールやサロンで使われているぽってりとした白い食器なども購入できます。お楽しみに!

ふと気付けば、すっかり話しこんで時を忘れる癒しのひと時。マリコさんがおっしゃる素朴なお菓子。とりわけ手の込んだものではない、なんておっしゃっていましたが、どれもこれもひとつひとつに想いのこもった愛情感じる丁寧なお菓子。

素朴だけれど素朴だけじゃすまされない美味しさのエキスが詰まっています。心が温まる優しい味。顔がほころび心も笑顔になる、そんな温もりのあるものばかり。ずーっと帰りたくないような、そんなおばあちゃんのお家のテーブルみたい。幼い頃のあばあちゃんとのおやつの時間。そんな記憶がふと頭をよぎる懐かしいひと時。

マリコさんの想いが隅々に溢れる「マミー・ガトー」。おばあちゃんから伝わるママンの味。心があったかくなればきっと優しい気持ちになれるはずです。

Mamie Gâteaux【マミー・ガトー】
66 rue Cherche-Midi 75006 Paris
Tel : 01 42 22 32 15
営業時間 : 11:30~18:00
定休日 : 日・月
メトロ : 4番線 Saint-Placide/12番線Sevres-Babylone
http://www.mamie-gateaux.com

75006 Paris, フランス

おばあちゃんから伝わるママンの味 Mamie Gâteaux」への6件のフィードバック

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