パリにひしめく数多くのショコラトゥリー。美味しいケーキにショコラ、マカロンも選び切れぬ程沢山ありますが、今日は16区にある老舗ショコラトゥリー・パティスリーをご紹介しましょう。ブティックのすぐ隣がアトリエになっており、チョコレートをテンパリングしたり、型に流したり、そんな作業もちらり垣間見れるアトリエ・ブティック。シェフはジャン・イヴ・マリトゥルヌ(Jean-Yves Malitourne)氏。幾人ものパティシェやショコラティエ達がこの店を通りすぎている老舗ショコラティエです。その巧みな技術を一つずつに感じさせる丁寧なケーキの列。
まずはショーウィンドウ一杯に広がるショコラ。ショコラティエならではの実力披露スペース。美しくピカピカに光ったショコラ達は可愛い箱が用意されておりサイズも豊富。ロゴをあしらったマンディアン「Gourmandise(14ユーロ/200g~)」、これでもかという程のナッツやピスタッシュがふんだんにのせられています。そしてショコラティエならではの型ものも見逃せません。ハート型のショコラの器にたっぷり盛られたマンディアンセットも贈り物には最適。
又、モチーフ付きの蓋付きショコラBOX「Signe du zodiaque (16ユーロ)」。こちらは星座のデザインが蓋にかたどられているので、贈る相手の星座を選んで、なんてのもいいですね。そして器もタルト台の様に波型が施されたキュートなマーガレットの花「Marguerite(27ユーロ)」。立体感溢れるデザインは食べるのがもったいない位。口の中の温度でゆっくり溶け出すショコラ、その滑らかさと繊細さは食べてからのお楽しみ。ゆっくり食べつくしても器のショコラが残っています。又買い足してもよし、食べてしまってもよし、飾るもよし。一粒一粒に手間暇掛けられた、想い詰まるショコラを大切な方へプレゼント。
そしてこちらのスペシャリテの一つでもあるのはマカロンなのです。数種類にも及ぶ色とりどりのマカロン(58ユーロ/kg)、ちなみに大きなサイズはきちんと整列して店内のショーケースに。かつてパリのマカロン大賞では「驚きの味Ettonant」部門7位をとられたのだそう。ま、いまいち微妙な順位かもしれませんが、その豊富な種類と味をとりあえず食べてみて頂きたい!
人気はご自慢のショコラにゲランドの塩を混ぜ込んだ「Chocolat Sel de Guerande」。表面に輝くキラキラした粒はグラニュー糖。ゲランドの塩は中のガナッシュに含まれています。噛むとジャリッと歯を刺激するグラニュー糖。ガナッシュは角のないしょっぱさ。そのまろやかな塩分がビターなショコラと絶妙にあっています。結構しょっぱめに感じるのですが、そこが限界の塩加減。ショコラの甘さと苦味をぎりぎりまで引き出した、「甘い」と「しょっぱい」が口の中で交互に現れる面白い一粒。「噛んで食べたいショコラ」、といった感じでしょうか。
面白いものでは「Pomme Cannelle」。しっかり効いたシナモンにリンゴの濃縮コンポートがサンドされています。リンゴの酸味がちょっとキツメのシナモンとちょうどいい感じに交わり全体的に濃い目の味わい。食べた感たっぷりの1粒です。3つ目にはキャラメル「Caramel」を選んだのですが、ちょぴり中がネチっとしていてクリームも固く皮に浸透してしまった水分でサクッと感はあまり感じられませんでした。
その他にもカシスやショコラ・アメールにオレンジショコラ、ヌガーなどなど、詰め合わせにしたくなる品揃え。
そして、ショコラトゥリーだけならず、パティスリーもその美味しさは負けてはいません。いえ、ヴィエノワズリーも、と言わせて頂きたい!店頭に並ぶケーキはどれを見ても隅々まで丁寧に仕上げられたであろう数々で、乱れを感じない清楚感を受けます。上段にはケーク・シトロン(2ユーロ)やサブレ・フランボワーズ(1.5ユーロ)、最後についつい追加してしまいそうなアイテムも。さて、こちらのスペシャリテは「テメレール Temeraire(3.3ユーロ)」。その表面をたっぷりの粉糖で覆われたボールのようなコロンとした形状。思い切ってザクっと切ってみましょう。中にはオレンジ風味のバタークリームがたっぷり!バターと聞いて想像するなら「重い」でしょうが、いえいえ、これはふわふわしていてとっても軽い口当たり。そのうえオレンジの酸味が爽やかにきいていてとても美味しいのです。底には隠し味のオレンジのコンフィが敷き詰められ、側面にはしっかりキャラメリゼしたアーモンド。そしてサックサクのメレンゲが表面を覆います。どれもシンプルな素材で構成されたこのケーキ。全部一緒に一口で食べるとそれぞれの存在の意味をしっかり口の中で理解できるはず。この組み合わせが美味しさのポイント!サクサクとカリッと、シットリと、フンワリ。どれもが一体感となって一つのケーキになっているんです。とても美味しい。側面のアーモンドはしっかりキャラメリゼされているのでほんのり苦さも感じられるのですが、それがまたいい。店内にはアントルメもあります。昔から変わらぬマリトゥルスシェフのスペシャリテ。是非ご賞味下さい。
そしてもう一つ声を大にして言いたいのがヴィエノワズリー!ショーケースを見るからに「お、美味しそう。。。」と見とれるほどのしっかりしたキツネ色。お昼時には連なる行列。珍しいプルーンのショーソン(1.5ユーロ)をチョイス。まるでバリバリバリ!っと音を立てて焼き上がったかのような層をなす側面。しっかり上がっているのでとても大きいのです。表面はお砂糖のツヤ出し。三角形のさきっちょに一粒のプルーン。一口噛むとガボッと音を立てて崩れるパイ生地。中は見事な層の上がり。底にはたっぷりのプルーンピュレ。甘すぎず酸っぱすぎず、とてもナチュラルで食べやすい。パイ生地の表面はパリッとしていて、その直ぐ下一層目はサクッとしていて、そして網のような中の生地はしっとりしていて柔らかいのです。底もバリバリに固く焼けているのに中の層がこんなにしっとり。高温短時間でガガッと焼きあげた美味しさ、でしょうか。バターとプルーンのエキスを残し閉じ込めたまましっかり焼き上がったショーソン。パイ生地の側面は焦げるギリギリ。つまりほのかにしょっぱみを感じるのです。表面の甘さ、プルーンの酸味と甘み、そして生地のバターとほのかに感じる塩分。すべてがトータルして美味しい食べ応えたっぷりのショーソンです。定番のショーソン・ポムもありますので是非。チョコレートを買いに来たはずがいつの間にやらマカロンにケーキにヴィエノワズリー。美味しいものの詰め合わせ。そんなバレンタインの贈り物でも素敵ではないでしょうか。
Malitourne【マリトゥルヌ】
30 rue Chaillot 75016 Paris
Tel : 01 47 20 52 26
営業時間 : 7:30~19:30
定休日: 日
メトロ : 1番線George V / 9番線Alma-Marceau
























m said 昨日行ってみたら、もうお店がありませんでした。