先日ご紹介しましたCafé de la Paixのシェフ、クリストフ・ラウー氏(Christophe Raoux)により、ファッション界の有名デザイナーとコラボレーションして作られるケーキ「Les Patisserie Fashion」が、9月16日から新作へと変わります。ラウー氏の片腕とし、その素晴らしい作品を仕上げるのはシェフ・パティシェのコスタシェフ(Dominique Costa)。次の新作披露までは少し先となりますが、9月15日迄は現在メニューに上がっている「ティエリー・ミュグレー Thierry Mugler」のローズマリー・ロドリゲス(Rosemary Rodriguez)とのコラボレーションによる、ユズやアセロラ・抹茶などを組み合わせたカラフルな「ポップ・フィズPop Fizz」を頂くことができます。
さて、次の新作デザインを手がけるデザイナーとは。。。?
可憐でしなやかなラインの女性らしさが優美に溢れる素敵なドレスを数多く発表しているレバノンの人気デザイナー、ズハイル・ムラド(Zuhair Murad)氏。
パリ8区にブティックを構えるズハイル・ムラドには緩やかなラインやドレープ、そしてリボンなどを施したラグジュアリーでエレガントなドレスが特徴的。そんな氏が考えるケーキのオートクチュール。その名も「Noeud d’Amour」。ショコラとフルーツが爽やかにマリアージュした、見た目とは裏腹に軽く爽やかなケーキです。「愛の結び目」と名付けられたその作品はムラド氏らしく、女性をイメージしたフェミニンでロマンティックなものに仕上がっています。‘終わりなき永遠の愛’を表現したという彼。その愛への思いは新作披露にもふさわしい作品への情熱とも受け止められます。
高貴な宝石箱をイメージした正方形のショコラにふわりと止められた愛のその「結び目」は彼らしく、優しく緩やかにウェーブする絹のような大きなリボン。見た目にも官能的で魅惑的。黒い母体にそっと沿うようにエレガントなラインを施したリボンが女性の美しいボディラインの魅力を現しています。そんなフェミニンな宝石箱の中には、繊細でデリケートなジュエリーが出てくる事を想像させるような開けた時の驚きもあるように、というコンセプトのもと「Noeud d’Amour」は作られています。
まず、宝石箱となる土台はピカピカに艶を放つGuaranaのビターショコラで囲まれています。ロマンティックなリボンも勿論食べられますよ。こちらもビターショコラで作られたリボン。ほんのりキャラメルを感じるようなねっちりと歯ごたえのあるショコラ細工です。リボンを紐解き、宝石箱のフタを開くと。。。中からはミルクショコラの軽やかなクリームに、その優しい甘さと絶妙に調和したオレンジマーマレードのコンフィがほのかにビターな風味で追いかけます。アーモンド風味のビスキュイ生地は口の中ですっとなくなるような柔らかさでクリームと一体化。アクセントに閉じ込められているのがエレル(クランベリー:すのき)のピュレ。フレッシュな酸味が鼻腔を突き抜けショコラとクリームの美味しさをぐっと引き寄せてくれます。全てをひと口で食べるとそれぞれが個性を放ちながらも一つにまとまり、全く別の一つの味となって口の中に広がります。
パリパリと歯ごたえのある側面のショコラ、なめらかな口溶けのクリーム、糖度の増したやや重みのあるオレンジにとろりとしたエレルのピュレ、とどれもが異なるテクスチャー。互いに重なるその繊細なハーモニーが洗練された美味しさの驚きとなって、まるで宝石箱を開けた時のジュエリーの美しさに驚くかのように演出されています。
エレル、ビターオレンジマーマレードのコンフィ、そしてアーモンドはどれもムラド氏の母国、レバノンの特産品。互いに引き立て合いながらそれぞれにふさわしい役目を果たし、素材の風味と味わいを美的コントラストで感じてもらえるように、と考えられています。
赤いエレルは黒いショコラの中でウィンクしているようにゆるやかに酸味を与えていたり、オレンジとアーモンドは優しいクリームをほんのり刺激したりと、ファッションデザインにも必要なポイントアクセントと全体のバランスの調和、が正に味わいとなってコラボレーションされているのです。
素材はもちろんのこと、見た目やデザインも重視される点において、共通するべくモード界とパティスリー界。モード界のムハド氏にとっては、味覚というものがこの上ない影響を持つということを今回のコラボレーションで知ることが出来た、と話しています。味の異なる素材の組み合わせはモード界で言えば色と生地のブレンドと同じであるということを知った、と。
今や世界から注目を浴びるズハイル・ムラド氏。モード界とパティスリー界の二つの世界において共に真実の喜びを感じてもらえるような作品を引っ提げ9月に登場です。お披露目までまだ少し先となりますが、夏のヴァカンスを楽しく過ごしていたらあっという間。ワクワクしながら宝石箱を開けるように、この優美で可憐なケーキの味わいが楽しめるのももうすぐです。
期間: 2010年9月16日~2011年1月15日迄
料金: 16ユーロ (一皿)
Café de la Paix【カフェ・ドゥ・ラ・ペ】
12 boulevard des Capucines 75009 Paris
( Intercontinental Le Grand Hôtel内)
Tel : 01 40 07 36 36
Fax : 01 40 07 36 13
営業時間: 12:00 – 15:30 / 18:00 – 23:30
定休日 : 無休
メトロ : 3、7、8番線Opéra
http://www.cafedelapaix.fr


























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