左岸を彩る美人シェフの才気溢れるビストロ L’Entêtée

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ビストロ【ランテテ】すらりと可憐で美しく、ベリーショートな髪としっかりした眼差しがどこかたくましさを感じる女性。キュートな笑顔を併せ持つ魅力溢れる彼女の名はジュリー。(Julie FERRAULT)。にっこり笑いながらも握った手には力がしっかりこもっていて彼女のエネルギーを感じる。今左岸で注目のビストロ「L’Entêtée」。キッチンを取り仕切るパワフル女性シェフなのです。かつて昔は別の職業を歩もうとしていた彼女。ある年に友達と出かけたヴァカンス先で料理に目覚めたのがこの世界へ入るきっかけとなったのだそう。料理をすることの魅力に引き込まれた彼女は、気づいたら毎日料理をし続け、1カ月間ずっとその手を止めなかったのだとか。無心に、そして自然に作り続けた1ヶ月間で彼女はこれこそが自分の天職となるべきものだと感じたと言います。すぐにパリの料理学校コルドンブルーに入学。専門学科を経、その後16区のレストラン・パッシフロール(Passiflore)にてローランシェフ(Roland Durand)を師事。彼からは技術だけでなく食材のノウハウに至るまで多くのことを学ばれたそうです。美しく繊細で可憐な彼の料理。特にジビエがスペシャリテのローランシェフからはエピスの巧みな使い方も学びました。又シンプルな素材は持ち味を生かし、それらを組み合わせて驚きと発見の料理を作り上げることなどクリエイティブな感覚も吸収。料理の色合いや味わいにも深く向き合うきっかけとなりました。

ビストロ【ランテテ】 ビストロ【ランテテ】

その後ル・ジョルジュ・サンク(le George V)を始め、ブラッスリー、ビストロ、はたまたトレトゥールなどでも経験を積み、パリ左岸14区、美味しいもので賑わうダゲール通りのすぐ側に彼女の小さなビストロをオープン。高級レストランではなくビストロをやりたかったという彼女。幼少時代におばあちゃんがよく作ってくれたあったかいポテや鶏肉の煮込みなどの田舎の家庭料理が彼女の記憶の奥底にしっかりと残っているから。その温かさと素朴な味わいの美味しさを忘れず、又修業時代に培った感覚をプラスした自分のエネルギーと創作力をお皿に描くように提供したい。そんな思いがこの「L’Entêtéeに詰まっているのです。

女性らしさが溢れる彼女の料理にはフルーツ、ハーブが所々に使われているのですが、同時に男らしくエピスもぴりりときいています。トータル的に可憐で繊細でありながらも、印象に残る何か力強さを感じる料理。「Entêtée(頑固な)」という店名のように彼女の真っ直ぐな意思が詰まった味。さて、前菜から楽しんでみましょう。ムニュは前菜+メイン、又はメイン+デセール(25ユーロ)。そして前菜+メイン+デセール(30ユーロ)。壁代わりとなった黒板メニューが可愛らしくカジュアルに店内を演出。

ビストロ【ランテテ】 ビストロ【ランテテ】

まずはアミューズにヴェトラーブのカクテル。可愛らしいピンク色の液体はイメージと裏腹に口に含むとピリッと喉を刺激する味。そしてかすかにヴェトラーブの甘みが後を追いかけてくる。「さぁ行くわよ!」と言っているようなジュリーシェフの意気込みで迎えられた、そんな感じです。

そしてメインは「Caille aux mirabelles et a la marjolaine, pommes Rattes confites et navets」。大きなウズラは食べ応えたっぷり。マジョラムの風味が香り高く、またミラベルと一緒にローストされているから優しい甘さと香りが広がります。旨みをしっかり吸いこんだジャガイモと蕪がとても美味しい。

ビストロ【ランテテ】 ビストロ【ランテテ】

そしてもう一品「Daurade, sauce beurre citron, petit pois façons jardinière au poivre noir」はふっくらと白い身からふわぁ~っと旨みの湯気が立つ鯛。しっとり火が入れられており皮目はパリパリ。爽やかなレモンバターでパンもすすみます。厳選食材のプチポワは柔らかくって甘い。
どのお皿にもフルーツやハーブなどがきいていてセンス溢れるものばかり。彼女の個性がしっかり映し出されています。そして結構なボリュームであることも忘れずに。

最後はデセール。おばあちゃんの味を思い出すパン・ペルデュには、彼女ならではのセンスをプラスしてローズマリー風味に。「Mirabelles poêlées au romarin et pain perdu aux amandes」。ミラベルのポワレがコンフィチュール代わりで美味しさをプラス。そしてイチヂクのクレーム「Crème de figues et passion, biscuits à la vanille」は、パッションが隠し味になっており、印象的な力強いピリリとした味わい。甘さの中に酸味が勝利、の存在感溢れるクレーム。カリカリと香ばしく焼かれたヴァニラのサブレと共に。

ビストロ【ランテテ】 ビストロ【ランテテ】

どの料理もちょっとした驚きを発見できるような、「ん!?」とナイフとフォークが止まる、そんなお料理達。ジュリーシェフの力強さと繊細な部分がうまく調和した作品ばかりです。季節の食材を追って変わるメニューも楽しみの一つ。美味しいものが出始める秋深まる今日この頃、彼女の秋冬メニューも要チェック。そして彼女の笑顔に会えるのも、このお店を訪れる楽しみの一つ。彼女ならではの料理を演出するべくエピスがモチーフになったショップカードも忘れずに!

L’Entêtée【ランテテ】
4 rue Danville 75014 Paris
Tel : 01 40 47 56 81
営業時間: 12:15~ / 20:00~
定休日 : 土の昼・日・月
メトロ : 6番線/ RER・C線 Denfert Rochereau
http://www.myspace.com/entetee

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