芸術家達の集まる文豪カフェ Le Select

文学・芸術家達がその昔足しげく通ったと言われる老舗カフェが多いモンパルナス界隈。張り出たテラスで本を片手に一人読書にふける人、朝日を浴びながらのんびりカフェタイムを過ごす人。当時の著名な作家達の面影を偲びながらこの界隈でカフェをしていく人々が今も後を絶ちません。
鮮やかなグリーンのテントにパリらしいテラス席、燦々と太陽光を取り込んだ室内テラス席が非常に心地良いカフェ、「Le Select ル・セレクト」。その当時の常連客に歴史を誇る名だたる作家達を持つ老舗カフェです。主にテラスをよく利用したというピカソ、ジャン・コクトー、そしてミラーやマティス、ヘンリーミラーにスコット・フィッツジェラルド、日本を代表するフジタ。みんなここに座り、同じ景色を眺めていたのでしょうか。又、ヘミングウェイの著書「日はまた昇る」にも登場したことのある歴史あるカフェとしても有名です。
1923 年創業以来、当時と変わらぬままの内装。訪れる人々に癒しを与え続け、そして古き良きパリを今にも残す貴重な場所。店内には様々な絵画が飾られ、芸術家達にとってはたまらない美術館の様なくつろぎ空間なのです。
そんな店内に座るべきか、太陽が気持ちいテラス席を陣取るか、どちらも捨てがたく迷ってしまう。どちらにせよ、以前ここでピカソやコクトーなども座っていたのか、と思うと何だか感性高まる不思議な意欲にそそられてしまうのは気のせいでしょうか?
この日はお天気も良かったのでテラス席でお昼ごはんを頂きました。優雅な一時を提供してくれるカフェタイムもお勧めですが、ランチだって充実しています。フランスカフェならではの定番、「アントレコート Entrecote grillé (23ユーロ)」。肉厚のサーロインは焼き加減も程よくジューシーで、お肉の味をしっかり感じられる程の分厚さ。お決まりのベアルネーズソースをたっぷりつけて。アントレコートと言えばなくてはならないお供のフリットも、別皿で大量にやってきます。上品な丸みあるオリジナルフリットは中もホクホク。お肉の脂と絡ませながら一緒に口に入れると満腹度も忘れパクパクと食べてしまいます。
もう一品はこちらもフランス定番の「タルタル Tartare (16ユーロ)」*又はタルタル・ステック(Tartare steak)とも言います。ソースを合わせた生の牛肉ミンチにケーパー、エシャロット、パセリのみじん切りをぐちゃぐちゃとしっかり混ぜ合わせ、冷たいサラダとアツアツのフリットと共に頂くトラディッショナルな料理。休日の昼下がり、軽めの昼食を取りたい時などにはもってこいのメニューです。柔らかく口当たりまろやかな牛肉はケーパーなどの酸味と相まって、病みつきになる美味しさ。どちらのお皿もお肉料理ですが、それぞれに個性ある、全く違うお料理なのです。
ちなみに平日のお昼は飲み物が付いたランチメニュー(16ユーロ)もあります。ポワラーヌのパンを使った「クロック・ムッシュー Croque-Monsieur pain Poilane(9ユーロ)」も人気メニュー。
心地よい満腹感に満たされたらやはり頂きたいのはカフェならではのデザート、「クレームブリュレ Crème Brulée (7ユ-ロ)」。少々焦がし過ぎ?と思いきや、しっかりキャラメリゼされたカソナード、スプーンでシャクシャク崩してクリームと一緒にすくえば、焦がし過ぎもなんのやら。香ばしさが濃厚なクリームに中和して抜群の美味しさ。やはりクレーム・ブリュレは何度食べても飽きませんね。ねっとりと口にまとわりつくクリームの濃厚さ、ミルキーな味わいは癖になります。
そしてこれまた定番のアイスクリーム。フランスでは本当に多種のアイスクリームが食後に頂けます。クラッシックにバニラとキャラメル味をチョイス(4.5ユーロ)。そうと来れば最後はやはりカフェ。ル・セレクトオリジナルのコーヒーカップは可愛いイラスト付き。何だか得した気分になります。 (18h迄 2.6ユーロ、18h以降 3.3ユーロ)。ティータイムの15h30-19h00には飲み物(カフェor紅茶orショコラ)とタルトがセットになった「グテ Gouter (11ユーロ)」もあります。
文豪達が集った面影残るカフェ。表通りに向かって平行に配置される横長椅子はフランスならではのスタイル。この日のお客さんはほぼ常連客の様子で、奥の席からテラス席に出てきたマダム、「あら、今日も来てたのね」と親しげに常連仲間に声をかけ、ビズー(頬と頬を合わせてキスをするフランス式挨拶)を交わすマダム達。本を一冊持って、自分の指定席かのように席に落ち着くおばあちゃん。「いつものですね」と店員さんが運んできたのは1杯のワイン。じっくり読書が始まりました。
一人になりたい時、一人でゆっくり考え事をしたい時、そんな自分だけの時間をそっと温かく迎えてくれるル・セレクトのテーブル。当時の著名人達もここで自分の時間を思う存分楽しんだことでしょう。
今も尚、常連客に著名人達が集まります。映画界の実力派俳優クロード・ブラッスール(Claude Brasseur)にアラン・シャバ(Alain Chabat)、ランベール・ウィルソン(Lambert Wilson)。ミッシェル・ピコリ(Michel Piccoli)に作家・ジム・ハリスン(Jim Harrison)などなど。
もしかしたら隣の席にふと座っているかもしれませんね。

Le Select【ル・セレクト】
99 Boulevard du Montparnasse 75006 Paris
Tel : 01 45 58 38 24
営業時間 : 7:00~3:00
定休 : 無休
メトロ : 4番線 Vavin

75006 Paris, フランス


芸術家達の集まる文豪カフェ Le Select」への1件のフィードバック

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