先日ご紹介しました「海と山が共存する町Saint Jean de Luz」の町と、草原を見渡せる快適オーベルジュ「L’Auberge Basque」のちょうど中間あたりに位置するサールSareの町。そこの名物と言えばリューヌ山(Rhune)を美しい景色と共にかけ登るトロッコ列車「Le Petit Train de La Rhune」。この地に来たなら是非乗って頂きたい名物です。
サン・ジャン・ド・リュズ駅から出ているバスで約15分、トロッコ列車の駅があるCol de Saint-lgnaceに到着。バスからの車窓も楽しめるこのルートにはバスクの田舎ならではの美しい景色も満載。トロッコ列車の駅はすでに標高169m。澄んだ空気はここまで上っただけでも来た甲斐があるもの。列車のチケット売り場はシーズンになるとすごい列になりますので下のサン・ジャン・ド・リュズのバス案内所で先に購入しておくことをお勧めします。
さてここからこの地名物のトロッコ列車に乗り込みます。線路は1本。片道通行。しっかり噛み合うレールがモチーフになった待合ホームの壁。待っていると線路の向こうからガタゴトと音を立ててゆっくりと列車がやってきました。山頂から戻ってきた列車です。年季の入ったその木造列車は何とも可愛らしい装いでこちらに向かってきます。バスク布のカラフルなカーテンが又列車をキュートにデコレーション。レトロな運転席も見ものだし、ツヤのきいた木の椅子に腰を下ろした車内からの眺めもまた格別。連結部分のその先に見える隣の車両も趣があってとても素敵。
1924年6月26日に開通されたこのトロッコ列車は今年で85周年記念。列車の先頭に記念プレートを掲げその歴史を告げています。その歴史は1859年、フランス皇帝ナポレオン3世の皇后、ウジェニー・ド・モンテジョ(Eugénie de Montijo 1826-1920)がこの山頂を登山された時に遡ります。当時は馬で登ったその山道、その後鉄道を引こうという考えを見い出したバスクの人々。1912年に工事を開始するも、第一次世界大戦にて一時中断。1919年には作業再開しその5年後に見事開通。その後も数々の試運転を試み、又植林を行いながらその山頂までの道のりを開いていきます。時と共に創設されたトロッコ列車は多くの人々の手と力によって完成されました。そんな木造列車は今も当時と変わらぬまま人々を乗せて山頂までの道のりを往復しています。
時速8kmで35分かけ、標高905mのリューヌ山頂までゆっくり登ります。ベアルヌBéarn(ピレネーアトランティック県)、バスクの丘陵、お天気が良ければビアリッツの海岸から隣国スペインの海、サンセバスチャンまで望めます。又、途中、有史以前のものと言われるクロムレック(Cromleche)と呼ばれる円形に並べられた巨石碑や神秘的な岩肌、花々が咲き誇る草原に壮大な雲をまとった山々。それぞれに雰囲気ががらりと変わる列車の旅。途中、草原を散歩しているポチョック(Pottok / Potiok)と呼ばれるバスクの小さな馬や可愛い草を食む羊達にも出会え、手を伸ばせばすぐ届きそうな距離で見ることができます。そうこうしていると列車はゆっくり停車。??と思っているとそこはレールの切り替えポイント。山頂から下りてきた列車と交差する為、ここで交互にレールを譲ります。その作業も全て手動。行きかう人々と手を振りあいながらゆっくりスタート。
どんどん険しくなる下の景色。振り返れば足がすくみそうなほど吸い込まれそうな山。急坂をガタゴト登ればさぁ到着!標高905m、リューヌ山頂です。残念ながらこの日は雲がかかり澄み渡ったスペインまでのパノラマを拝めることはできませんでしたが、それでも圧巻の景色。ひんやりした空気が肌に気持ちいい。展望には売店やカフェレストランもありますので絶景のパノラマを眺めながらバスク&スペイン産の生ハムバゲットサンドなんてのもいいものです。素晴らしき360℃の眺望を堪能したら、今度は下りのトロッコ列車。駅には帰りの列車の時間が手書きされていますので要チェックです。
見どころ満載のバスク地方。どこも思い出に残る場所ばかりです。ガタゴト揺れるトロッコ列車。体で感じたこの振動ときしむ木の音、そして目にした眺望はきっと記憶の底にいつまでも残り続けるものとなるでしょう。
パリ・モンパルナス駅からTGVでSaint Jean de Luz Ciboure駅まで約5~8時間
(途中ボルドー乗り換えなどの電車などがありますので列車により時間は異なります)
Saint Jean de Luz Ciboure駅前から出ているSare行きのバスにて約15分、Col de Saint lgnace駅下車。
■サン・ジャン・ド・リュズ観光局 Office de Tourisme de Saint Jean de Luz
20 Bd Victor Hugo 64500 Saint Jean de Luz
Tel : 05 59 26 03 16
Fax : 05 59 26 21 47
*夏季は9時~営業
定休日・営業時間は季節により異なりますので事前にご確認願います。
http://www.saint-jean-de-luz.com
■LE BASQUE BONDISSANT / Conseil General Pyrénées-Atlantiques
*ここのバス案内所でトロッコ列車のチケットも購入しておくことをお勧めします。現地の売り場はかなり混み合います。
203 rue des Artisans B.P.133 64500 Saint Jean de Luz Cedex (Halte routière)
*SNCF Saint Jean de Luz駅正面
Tel : 05 59 26 30 74
Fax : 05 59 26 01 43
http://www.basque-bondissant.com
営業時間 : 8:45~12:00 / 13:30~17:30
休業日 : 水曜の午後、土・日
運行時間 : 一日2~3本 (Sare 行き、Col de Saint lgnace駅(トロッコ列車乗り場前)へのバス)
【ハイシーズン】上り 10:30、14:15
【ローシーズン】上り 9:15(月~金) / 14:00、17:05、17:30(月・火・木・金) / 13:15(水) / 9:15、14:00(土)
*季節によってダイヤは変わりますので事前にご確認下さい。
出発場所 : バス案内所前
料金 : 片道1ユーロ (その他行へは行き先によって料金が変わると同時にダイヤも変わります。)
トロッコ列車のチケット料金 : 往復14ユーロ
*このバス案内所からはEspelette村やSt-Jean Pied de Port隣国スペインSan Sebastien行きなどのバスも出ています。
■トロッコ列車 Le Petit Train de La Rhune
Col de Saint-lgnace 64310 Sare
Tel : 0892 39 14 25 (*0.337ユーロ/min)
Fax : 05 59 47 50 76
http://www.rhune.com
運行期間 : 3月28日~11月5日
運休日 : 10月1日~23日までの月曜と木曜、11月初旬~3月下旬まで
営業時間 : 8:30~17:30 (季節によって異なる場合もありますのでご注意下さい)
運行時間 : 10:00、15:00 (但し夏季のみ9:00~35分間隔で出発、17:00頃まで)
*季節によりダイヤは異なりますのでサイトより事前にお確かめ下さい。
所要運行時間 : 約35分
山頂での滞在時間を含めた往復所要時間 : 約1時間30分
山頂から徒歩下山所要時間 : 約2~2時間30分
料金 : 往復 14 ユーロ (4~10歳まで 8ユーロ / 4歳未満 無料)
片道 12ユーロ (4~10歳まで 7ユーロ / 4歳未満 無料)

































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