パリ市庁舎(Hôtel de Ville)は、「ル・プチ・ニコラ(Le Petit Nicolas)」の誕生50周年を祝して、この3月6日から5月7日までエキスポジション「ル・プチ・ニコラ展」を開催中である。
作家ルネ・ゴシニ(René Goscinny)と、デッサン画家ジャン=ジャック・サンペ(Jean-Jacques Sempé)により 1959年3月29日から登場したこのワンパクな少年ニコラは、フランス国内もで最も有名な小学生ではなかろうか。
今回のエキスポジションでは、150点ものサンペのオリジナルデッサンが展示公開されている。
ここで、生みの親であるこの二人を簡単に紹介しておこう。
ルネ・ゴシニ(René Goscinny)1926年 パリに生まれ、子供時代を南米アルゼンチンで過ごす。パリに戻り、広告代理店の見習いデザイナーや、貿易商社の秘書などを経た後、小説家となる。1977年没。その他の代表作品として、「ラッキー・ルーク」や、「アステリックス」などがある。
ジャン=ジャック・サンペ(Jean-Jacques Sempé)1932年 ボルドー生まれ。17歳から父の仕事を手伝いワインの卸売などを経験後、パリに上京。19歳で漫画を描き始める。1959年から発表した「ル・プチ・二コラ」が大ヒット。以後、常に第一線にて活躍中。その他、「サン・トロペ」、「マルセランとルネ」など数々の代表作が発表されている。
それでは、最初のサロンから覗いてみよう。
壁を取り巻くように、グルリと巡らされているサンペのオリジナルデッサン。それらの横には、ストーリーの内容に沿ったゴシニのフレーズが抜粋して添えられている。観覧客達は、デッサンとフレーズを交互に眺めながら・・・・ほのぼの感に浸ったり、ある時はクスッと吹き出してみたり!やっぱり、皆ニコラが大好きなのだ。
ワンパクな小学生ニコラ。彼の目を通して見る学校、クラスメイト、休み時間、放課後、そしてパパとママ。これらの日常が、この 9歳の少年の口から、(子供の常識を踏まえて)ユーモアたっぷりに語られているのである。
中央には、サンぺがちょうど、二コラと同じ年頃だった時の小学校の集合写真や、ゴシニの成績表などの展示。どうやらその当時、サンペはイタズラ好きなワンパク少年、ゴシニは優等生ではあったが、かなり内向的な性格の少年だったようである。
また、ゴシニが実際に使用していたロイヤル・キーストン(Royal Keystone)社製のタイプライターも展示されている。彼は、これで「ル・プチ・二コラ」を始め、数々の作品を生み出した。
その他、サンペのペン、インク、鉛筆などの画材道具や、1960~1964年にかけてデノイエ(Denoyer)社より出版された5冊のオリジナル版「ル・プチ・二コラ」など。
次のサロンでもオリジナルデッサンの展示は続いているが、ニコラとクラスメイトとのエピソードを描いた作品も多いようなので、ここで彼のクラスメイトを紹介しておこう。
ニコラの親友は、いつでも何かを食べている太っちょの「アルセスト(Alceste)」。お金持ちのパパを持つ「ジョフロワ(Geoffroy)」。警官の息子「リュフュス(Rufus)」。喧嘩が強い「ユード(Eudes)」。走る事が二コラよりも速い「メクサン(Maixent)」。クラスで成績が最下位の「クローテル(Clotaire)」。普通の「ジョアシン(Joachim)」。そして、クラスの成績優秀者で、担任の先生のお気に入りの「アニォン(Agnan)」など。
好奇心旺盛な彼らの耳には、担任の先生の言う事なんて入ってこない。悪気は全く無いのだが、やりたい放題!挙句の果てには喧嘩が始まる。 いつでも、大人達(先生のみならず、彼らのパパや、ママも)は彼らに引きずりまわされるのである。
ここの中央に展示してあるのは、「ル・プチ・二コラ」が初めて世間にお目見えした1959 年の地方新聞誌「スード-ウエスト・ディモーシュ(Sud-Ouest Dimanche)」や、その後発刊された若者用新聞「ピロット(Pilote)」の原版。この「ピロット」が大成功の足がかりとなった。
ここから、次のサロンにかけての壁面には、トルコ、スペイン、ドイツ、ブラジル、日本など、およそ30カ国に及ぶ言語に翻訳された各国版「ル・プチ・二コラ」が並んでいる。このワンパク少年が、今やフランス国内のみの小さなヒーローではなく、世界中で愛され、親しまれている事を物語るかのように!
3つ目のサロンの突き当たりは、「君の学校を描いてみよう!(Dessine ton Ecole)」コーナーが設けられ、画用紙や、色鉛筆などが用意されている。子供だけでなく、大人の人も参加(?)OKのようだ。
そして最後のサロン。まずはブティックコーナーの方から。
ここで是非ご紹介したいのが、最近発売されたばかりのル・プチ・二コラシリーズの新刊「Le Ballon et autres Histoires (19ユーロ)」。1950年代、ゴシニの手により書かれていたものが近年偶然に見つけられ、それが彼の娘アン(Anne)の計らいにより陽の目をみることになる。何と、このストーリーらは、サンペも初めて目にするものだったそうだ。今回もサンペのデッサン70ほどが添えられ、この未刊の新刊は、2008年に完成した。(初のカラー版)
その他ブティックには、マグカップ(37ユーロ)や、角皿(58ユーロ)(共にBERNADAUD社製)。カレンダー(20ユーロ)、B5サイズの手帳(19ユーロ)、飛び出す絵本POP-UP(16ユーロ)、ポストカード(各1,10ユーロ)など、可愛くてついつい欲しくなるものばかりである。
最後に、映画「ル・プチ・二コラ」のご紹介。二コラ少年が遂に実写版となって我々の前に登場する。監督ローラン・ティラール(Laurent Tirard)。出演は、ヴァレリー・ルメルシエー(Valérie Lemercier)、カド・メラッド(Kad Merad)などの豪華キャストが揃えられている。ニコラ役は、10歳のマキシム・ゴダール(Maxime Godart)君。はたしてどんな「ル・プチ・二コラ」になるのか、今からとても楽しみである。公開は、2009年9月30日予定。
「ル・プチ・二コラ(Le Petit Nicolas)」展
Hôtel de Ville内 Salon de Rivoli
29 rue de Rivoli 75001 Paris
メトロ : 1番線Hôtel de Ville
開催期間 : 2009年3月6日(金)~5月7日(木)
開館 : 月曜~土曜日 10時~19時 (最終入場 18時15分)
閉館 : 日曜日
無料


























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