今年で、第3回目を数える「ラ・スイット・エル・デコラシィオン(La Suite ELLE DECORATION)」。
皆さんの中には、既にご覧になられた方もいらっしゃるだろうか。毎回、インテリア業界のみならず、あらゆる方面からも賞賛の声が囁かれている、このエキスポジション。その「ラ・スイット・エル・デコラシィオン」が、建築遺産博物館(Cite de l’Architecture et du Patrmoine)にて、週末の午後のみ一般公開中である。
ところで、「ラ・スイット・エル・デコラシィオン」とは。。。。。
フランスのインテリア雑誌 ELLE DECRATION の手掛ける、シャイヨ宮(Palais de Chaillot)上階にある 1930年代の古いアパルトマン内の装飾を、フランスのもっともアヴァンギャルドなファッションデザイナーの手に委ねようという、夢のようなスケールの企画であり、2008年度(初回)は、クリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)、翌2009年度には、メゾン・マルタン・マルジェラ(Maison Martin Margiela)らが既に大役を果たし、大成功を収めている。
そして、今年。。。。2010年度に抜擢されのは、ジャン・ポール・ゴルティエ(Jean Paul Gaurtier)。
フランスのインテリアメーカー ロッシェ・ボボワ(Roche Bobois)の協力のもと、彼のプロデュースする異なった4つの空間が見事に演出されている。エレベーターの扉が開いた瞬間から。。。。。。
最初の空間は、今年の流行をそのまま、持ち込んだかのようなマリンブルーのボーダーでまとめられたサロン。
なんと、ボーダー柄の布地が、壁のみでなく、床、そして、家具までと、あらゆるものを覆い隠してしまっているのである。ソファ、ドレッサー、写真立て、シェード付きランプ、サイドテーブル、そして、その上のティセット。。。。全てを。
斬新なアイディアでありながら、我々が受ける印象は、とてもシンプル。爽やかなマリンブルーのボーダーと、眩しいほどの白が、何処か新鮮で、すがすがしいイメージを与えてくれている。
次は、亜熱帯のジャングルを想い起こさせるグリーンの空間。
何といっても、印象的なのは、入ってすぐの苔がむし、蔦の絡まりつつあるソファであろう。(それらの為、腰を下ろす気にはなれないのだが、今回、私が最も気に入ったスペースである。)そこからゆっくりと階段を下っていく。すると、いつの間にか、自分がグリーンの中に包まれている事を感じるはず。苔むした地面、蔦の絡まる椅子や、ガーデン・テーブル、また、窓から差し込む自然光に、輝きを増す木々の緑。。。。どこからともなく、鮮やかな鳥たちのさえずりさえ聞こえてきそうである。
壁面の鏡が、更にグリーンの奥行きを演出し、自由感溢れる、自然に満ちた素敵な雰囲気を演出している。
3番目は、淡いピンクの寝室。何から、何までが淡いピンクである。
まずは、イヤでも目に飛び込んでくる中央に配された大きなサイズのベッド。その真ん中には、1950年代の人形が、ベッドカバーと一体になったドレスを身に付け、じっとこちらを見据えている。そして、そのベッドを囲むかのように、壁際にはカナッペが並べられ、たくさんのクッションが積み上げられている。天井には、ドレープを持たせるよう張られた淡いピンクの布、また、床の方には、同じく淡いピンク色をベースに妖艶な黒のレース模様が。。。同じ模様が、窓ガラスにも施されている。
女性らしさ溢れると同時に、ゴルティエらしい遊び心が垣間見えるスペースではなかろうか。
最後の空間は、もう1度グリーンの中を通り抜け、テラスへ。
博物館の最上階にいる我々が、そこで目にするものは。。。。何にも邪魔されることのないエッフェル塔。ゴルティエは、この素晴らしいシチュエーションを最大限にクリエイトする為、平面の鏡や、多角形の鏡を配している。ダブルのエッフェル塔や、断片となった万華鏡の中のようなエッフェル塔の姿を楽しめるよう!
21時を過ぎてもまだ明るい夏季の期間には無理だが、冬季には(パンフレット内にある写真の様に)、黄金に輝くエッフェル塔の姿を目にする事が出来るかもしれない。
今回の「ラ・スイット・エル・デコラシィオン」も、ゴルティエらしい自由なインスピレーション、そして、時々姿を見せる遊び心(いたずらな心)など充分に演出された、素晴らしく、そして、楽しいものとなっている。まるで、アパルトマン自身が彼のドレスを身にまとってでもいるかのように。
入場料もお手頃なので、週末の午後には、是非出かけてみていただきたい。お薦めのエキスポジションである。
Cite de l’Architecture et du Patrmoine (Palais de Chaillot)建築遺産博物館
1 pl du Trocadero et 11 Novembre 75016 Paris
メトロ 6、9番線 Trocadero
Tel 01 58 51 52 00
開館時間 11時~19時 (木曜日 ~21時)
閉館 火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
www.citechaillot.fr
La Suite ELLE DECORATION (カフェと、書籍販売店との間のエレベーターにて、ニヴォー4 (N4)へ)
一般公開期間 2010年5月8日~2011年10月
一般公開時間 上記期間内の土曜、日曜日のみ 14時~17時
料金 3ユーロ (18歳以下 無料)































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