五感をクリエートする若きグロン・シェフ~Hugues POUGET HUGO & VICTOR

グルメ > スイーツの都

ユーゴ・エ・ヴィクトールのファッサードパリ、リヴ・ゴッシュに位置するセイブル・バビロン界隈と言えば、ボン・マルシェに、グラン・エピスリー、ホテル・ルテシア、又、トレンドを行くブティックや、素敵なサロン・ド・テなどが軒を連ねる、ちょっと小粋なカルティエ。
そのセイブル・バビロンに、又1つ新鋭のパティスリー・ショコラティエが登場している。その名も「ユーゴ・エ・ヴィクトール(HUGO & VICTOR)」。そう、何処かで耳にされたことがあるようなネーミングであるはず。

ラスパイユ通り(rue Raspail)と、ショメル通り(rue Chomel)とに面したグレーのファッサード。そのテアトル(劇場)性を多いに重視したウインドーからは、完成度の高いパティスリー各種と、それらを配するギャラリーのような店内が映る。

ユーゴ・エ・ヴィクトールの店内若きシェフ ユーグ・プジェ(Hugues POUGET )が、旧知の友であるシルヴァン・ブロン氏と共にこのブティックをオープンさせたのは、今年の2月末。 ブティックのデザインは、建築家フランシス・クランプ(Francis KREMPP)の手に委ねられ、黒と白、ガラスを基調とした、シックで重量感の溢れる空間が演出されている。

さて、ここで、ユーグ氏のプロフィールを紹介しておこう。
1977年、フランス南東部に生まれる。1995年、Ecole Hôteliere de Marseille へ入校。卒業後は、カンヌの 「Carlton 」を経て、「Ladurée」、次いで、「Bristol 」へ。24歳で、「Hôtel Normandy 」のシェフ・パティシエとなる。
2002年、ギー・サヴォワ(Guy SAVOY)氏の熱いラブコールにより、「Guy SAVOY 」のパティスリー・エグゼクティフ・シェフに就任。翌年、2003年には、Champion de France des Désserts のタイトルを手にしている。
2007年、「Guy SAVOY 」を辞職。その後、シンガポールや、日本、東南アジアなどの諸外国を廻り、新たな味覚の追求に時間を費やした後、フランスへ帰国。
2010年2月、パリ7区に「HUGO & VICTOR」をオープンさせる。

ユーゴ・エ・ヴィクトールのHugues氏若いながらも、これだけの経歴を持つパティシエ。さぞ威厳に溢れ、近づき難い雰囲気の方なのだろうと思っていたが、いざ、お目にかかってみると、そんな事は無い。素顔のユーグ氏は、気さくで、とても素直な方だった。

早速、気になっていた「ユーゴ・エ・ヴィクトール」という店名に付いて尋ねてみる。「まず、僕の名前が、ユーグであったこと。次に、このブティックのプロジェクトを練り上げる際、かなりの時間を費やしたのが、ヴォージュ広場近くのアパルトマンであった事から、この地域にはとても想い入れがあり。。。。。そして、偶然にも、その広場にはフランスが誇る偉大な作家 “Victor HUGO” が住んでいた「La Maison de Victor HUGO」が存在していた事もあって、ネーミングのアイデアは、そこから得たんだ。」とのお答え。やはり、「ビクトル・ユーゴ」からであった。

ユーゴ・エ・ヴィクトールのショーケース柱それでは、ユーグ氏のコンセプトが溢れる店内をご紹介していこう。
まず、目に飛び込んでくるのは、向かいにある8つのコロンヌ(Colonne = 柱)だろう。向かって右、弧を描くように配された5つのコロンヌ型ギャラリーには、季節のプロデュイを使用した「レ・サブール・デゥ・セゾン(Les saveurs de Saison)」、そして、その左に並ぶ3つのコロンヌには、定番商品 ショコラ(Chocolat)、キャラメル(Caramel)、ヴァニラ(Vanille)の「サヴール・スター(Saveurs Stars)」が配されている。

そして、それぞれ8つのコロンヌには、上部に[ベースとなる素材]のデコレーション、そこから下へ、[ユーゴ(HUGO) 5,80ユーロ]、[ヴィクトール(VICTOR) 5ユーロ]、[スフェー(SPERE) 16ユーロ/12個]、[ワイン(VIN)] の順で商品が並ぶ。
クラッシックなパティスリーをベースに、最高の素材を用いるユーグ氏のパティスリーは、我々の五感をくすぐるアーティスティックなもの。上記の[ユーゴ]は、ユーグ氏の斬新で、クレアティヴ性溢れる作品。まさにレストラン・デザートのようなスタイル。[ヴィクトール]は、トラディショナルなパティスリーに、彼の感性をプラスしたもの。[スフェー]は、半球形のショコラ。それぞれのパルファンが贅沢に閉じ込められている。最後に、[ワイン]、専属ソムリエと、ユーグ氏が共にセレクトしたワインは、パティスリーとのハーモニーを最大限に考慮したものである。

ユーゴ・エ・ヴィクトールのガトーでは、ここでユーグ氏のパティスリーを幾つかご紹介しよう。かなり迷った挙句、選んでみたのがこちら。(説明は、写真順)
まずは、「 Caramel の Victor」。キャラメリゼしたサクサクのミルフィーユに、たっぷりのキャラメル・クリーム。中央には、フルール・ドゥ・セルを使用した、ちょっと塩味の生キャラメルが。。。。100%キャラメルの美味しさ!
「 Fruits de la Passion の Hugo」は、春らしい黄色のドーム型が可愛いらしい。ダコワーズをベースに、パッション風味のクリーム・レジェでドームを形成。中心には、パッション果汁のゼリーも! 見た目より、酸味が効いている。

ユーゴ・エ・ヴィクトールのガトー「 Thé の Victor」。こちらは、ジャスミン・ティー風味のクリーム・レジェを詰めた可愛いエクレア。微かに、広がるミントの香りがポイントだろう。
「 Fruits de la Passion の Victor」は、スゥクレ生地で形成した3角型のタルトの中に、アーモンド・クリームと、パッション・クリームを詰めたもの。上部の覆いには、ホワイトチョコレートを用いている。 何ともフルーティーな美味しさに、思わず溜息が出るほど。

ユーゴ・エ・ヴィクトールのガトー次の「 Chocolat の Hugo」は、美しいフォームのチョコレートケーキ。甘さ控えめの上品なチョコレートムースで形成されており、中には、ライム果汁でアンビベしたビスキュイ・ショコラも隠れている。
そして、最後は「 Arabica の Hugo」。これぞ、まさにレストラン・デザート。土台となるビスキュイ上に配されているのは、チョコレート製の容器。その中には、カフェ・クリームに、カフェ・ソース! 散りばめられたアーモンドのかけらも一緒にスプーンで口にした瞬間、言葉を失ったほどである。

尚、この「 Arabica シリーズ」に換わって、5月後半からは、可愛らしい「 Fraise シリーズ」(ミルフィーユ、ロリジューズ、スフェー)が登場。こちらも、多いにユーグ氏の感性を楽しめる作品となっている。

ユーゴ・エ・ヴィクトールの3つのミルフィーユ ユーゴ・エ・ヴィクトールのロリジューズ ユーゴ・エ・ヴィクトールのボンボン・ショコラ

また、入り口すぐ、左手にデコレーションされているのは、カラフルなマカロン(1,50ユーロ/1個)。現在、10種類のパルファンが揃っている。その中で、特に私が気に入ったマカロンは。。。。やはり、ユーグ氏もお薦めの「コォンバワ(Kombawa グリーン色)」。(ネーミングが、日本語の「こんばんは!」とほとんど同じなのも面白い。) アジアを廻っていた時に、ユーグ氏自身がタイで見つけたオレンジ系のフルーツなのだそうだ。

ユーゴ・エ・ヴィクトールの箱入りマカロン

さて、その「コォンバワ」だが、何を隠そう口にした瞬間、言葉を失うほど印象的な衝撃を受けたのである。柚子や、グレープ・フルーツのような柑橘系、そして、レモングラスの風味と。。。とにかく、印象的。きっと、1度、口にしていただければ、私が言いたい事も分かっていただけるのではないだろうか。
その他には、マンゴーの風味豊かな「モングゥ(Mangue)」、甘酸っぱさが絶妙な「パンプルムース(Pamplemousse)」、ミルティーユと、マスカロポーネのコンビ「ミルティーユ(Myrtille)」などなど。
もちろん、1個からでも購入出来るが、シックな黒いハードボックス(10個入り 19ユーロ)や、ネーム入り白いボックス(15個入り 22,50ユーロ から)なども用意されている。

ユーゴ・エ・ヴィクトールのボンボン・ショコラブティックの中央には、14種類のバロティン・ショコラが並ぶ。「カネル」、「ジャンジャンブル」、「エクスプレッソ」など、どれもコクと、透明感のある上品な味わいのもの。お薦めは、サクサク感のある「プラリネ・フュィテ(Praliné Feuilleté)」、フランボワーズの美味しさを閉じ込めた「フランボワーズ(Framboise)」、そして、透き通るような口溶けの「(Palet Or)」といったところ。パティスリーに劣らず、チョコレートのレベルもかなり高いように思う。

ユーゴ・エ・ヴィクトールのバロティン・ショコラところで、これらのバロティンや、スフェー(半球)を買われるならば、是非ともカルネ(ボックス)入りをお薦めしたい。何故ならば、そのカルネ、まるで書籍か、手帳を思わす洒落たデザインなのだから。このデザインの意図としては、名前を拝借した大作家「ビクトル・ユーゴ」氏に対する敬意の表れもあるだろう。
「Carnes Hugo & Victor (バロティン・ショコラ)」は、12個入り(13ユーロ)、24個入り(25ユーロ)、48個入り(48ユーロ)の3種類のサイズ。又、「Carnes des Sphères(半球形ショコラ)」は、12個入り(16ユーロ)、24個入り(30ユーロ)の2サイズが用意されている。

ユーゴ・エ・ヴィクトールのパンブティック奥に置かれているバゲットや、ヴィエノワズリーも捨ててはおけない。近所の小学生や、ラスパイユ通りのビオ・マルシェ(毎日曜日)帰りの人々の為に置いているのだそうだが、どれも綺麗なフォームで、美味しいのである。
特に、トラディションタイプのバゲット(1,20ユーロ)はお薦め。外はパリパリ、中はもちもちと噛み応えがあり、何よりも香りが良い。その他、クロワッサン(1,20ユーロ)、パン・ォ・ショコラ(1,30ユーロ)、パン・ォ・レザン(1,50ユーロ)などあり。

その他にも、アントルメや、ギモーヴ、ヌガー、紅茶からコンフィチュールまでと。。。全てを挙げていくときりが無いので、それらに付いては、是非お店で目にしていただきたい。
販売の女性も手が空いていれば、丁寧に商品の説明をしてくれるはず。ギャラリー感覚で、ゆっくりと店内を鑑賞してから、買いたいパティスリーを決めるとよいだろう。
最後に、「これからのプロジェクトがあれば。。。。?」と、ユーグ氏に伺ってみたところ、「今年の暮れには、セカンド・ブティックも考えているよ。場所は、まだ秘密だけどね!」とのお答え。彼の頭の中では、既に新しい計画が動き出しているようだ。今年一杯は、ユーグ・プジェから目が離せそうにない。

HUGO & VICTOR【ユーゴ・エ・ヴィクトール】
40 bd Raspail 75007 Paris
メトロ 10、12番線 Sèvres Babylone
Tel 01 44 39 97 73
営業時間 月曜~土曜日 9時~20時15分 日曜日 9時~13時30分
定休日 無休
www.hugovictor.com

75007 パリ, フランス
このエントリーをはてなブックマークに追加
はてなブックマーク - 五感をクリエートする若きグロン・シェフ~Hugues POUGET HUGO & VICTOR
Share on Facebook
Post to Google Buzz
Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Livedoor Clip
Share on FriendFeed
五感をクリエートする若きグロン・シェフ~Hugues POUGET HUGO & VICTORパリ発フランス情報ハヤクー::hayakoo

五感をクリエートする若きグロン・シェフ~Hugues POUGET HUGO & VICTOR への1件のコメント

  1. ピンバック: フランス美食村

    【スイーツ】新規オープンHUGO&VICTOIRE(PARIS) P2390564 posted by (C)naoparis P2390565...

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>