ハム市とアンティーク市の関係 Foire à la brocante et aux jambons
パリから10分の印象派の島、シャトウChatouの恒例のアンティークとハムの市は、32年の歴史を持つ、年に2回の大イベント。パリからRER郊外線A線に乗り、ルイユ・マルメゾンRueil-Malmaisonで下車すると、30分おきに出発する無料シャトル・トレインが出迎えてくれる。
ところで、どうしてアンティークとハム?
伝統的に豚肉製品を食するフランスではハム市Foire aux Jambonsは中世、もしくはそれ以前から開催されていたとされる。『アステリクスとオベリスク』でも、イノシシの肉を食べるシーンが見られるが、古代ローマ時代のガリアの名物としても、豚肉製品が挙げられるのだ。また、19世紀までは農民だけではなく貴族も、クリスマスにも豚肉をメインとし、宴にはかかせない食材であったのだ。
復活祭の前の一週間、聖週間に各地方からパリに、バイヨンのハムなどの名物の加工肉を売りにくるようになったのは中世の半ばのこと。教徒が集まるノートルダム寺院の前でハムを販売し、年々、出稼ぎにやってくる加工肉屋も増えてハム市と呼ばれるようになるが、ルイ6世によって変革が起ることに。息子フィリップが豚肉商の連れてきた豚のせいで、馬から落ちて大怪我をしたからなのだ。というわけで、自由奔放に開催されていた市も、様々な決まりができ、開催地を転々とすることに。そして、1840年にはブルドン通りBoulevard Bourdonで行われるようになり、古着、古道具商、くず鉄商も軒を並べるようになったのだ。
年々、重要度を増したこの市は、1969年に首都、パリから離れることになる。こうやって、長い歴史を持つ、伝統の市はシャトウChatouにおいて、3月中旬、9月末の年に2回、引き継がれることになったのだ。
このアンティークとハム市では、フランス各地から800数の骨董・古道具商が野外にスタンドを並べる。バタクラン通り、ヴォルテール通りなどと各通路には代々ハム市が開催された通りの名前が付けられ、市の歴史を忍んでいる。
中心には、高級感あふれるアンティークを並べる、絨毯が敷かれたアーケードが平行線を描いている。華やかなシャンデリアや木細工のアールデコ調家具など、インテリアのアイディアが得られるディスプレイを見てまわるだけでも、うっとりしてしまう。
それを囲むように、掘り出し物が見つかりそうな屋根なしのテーブルスタンド、棚にぎっしりと素敵なアイテムが詰まった屋根ありのスタンドが連なる。
さて、ハムはどこに?
お昼が近づくと、アンティーク商達も各スタンドで昼食を取り始める。どこから、湯気の上がる熱々のハムのお皿を持ってくるのかと思うと、ハム市は奥の方にあるのだ。
煙が上がっているのは、ソーセージを大きなフライパンでグリルし、大盛りのポテトフライ、フリットをつけ合わせてサーブするスタンド。フランスだけでなく、スペインの有名な生ハムも見られ、ハモン・セラノは丸ごとが台とナイフ付きのセットで55ユーロ〜。
カラフルな野菜が遠くから目を引いたのは、グリルされた骨付き肉、ジャンボン・ア・ロスJambon a l’os。キャベツ、ジャガイモ、マッシュルームなどと彩りよく、スライスされたハムを食べる。お皿で食べるのもいいが、バゲットにこんもりと具を詰めてくれるサンドイッチ(7ユーロ)が豪快でおすすめだ。
もちろん、ハムだけでなく、食事に合わせたいワインのスタンド、カフェなどもあり、掘り出し物探しの休憩にはしっかり腹ごしらえをしよう。
アンティークが好きな人も、そうでない人も楽しめる、シャトゥの印象派の島で行われるアンティークとハムの市。時間があれば、フルネーズ美術館やルノワールの描いた島を散策しよう。
Foire à la brocante et aux jambons
日時 : 2008年3月7日〜16日、次回は2008年9月26日〜10月5日 10:00〜19:00
会場 : Ile de Chatou 78400 Chatou
入場料 : 5ユーロ(15才未満無料)
アクセス : RER A1線Rueil-Malmaison (駅から無料シャトル・トレインあり)、又はChatou-Croissy
http://www.sncao-syndicat.com/sncao/chatou/foire/acc.htm
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