若きミュージシャンの登竜門 La flèche d’or
どんな大ミュージシャンでも、駆け出しの時代はある。インディーズからスタートして、一歩ずつスターダムにのってゆくのが定石というもの。そして、そんな未来のビッググループを産む伝説的ライブハウスというのは、どこの世界にもある。パリでその役割を担っていると言えるのが、ここ、ラ・フレッシュ・ドール(直訳すると「金の矢」)である。扱うジャンルは、主にロックやエレクトロ。音楽だけではなく、展示やスペクタクルにもその場を提供し、総合的なカルチャー発信地となっているのだ。
もともと、プティト・サンチュール(現在は廃線)の駅舎だった建物を、アート学生が改装したという。一時期閉鎖しており、パリ中の音楽マニアをがっかりさせていたが、2年前にめでたく再オープンした。毎晩20時より、ミュージシャン数組のライブが行われている。金の卵ハンターならば、日参しても飽きることはない仕組みとなっているのが心憎い。入場無料なので懐も安心(ミュージシャンには申し訳ない気もするが)。ドリンクも4ユーロ前後と、まあまあお手ごろ価格である。ライブが終了すると、週末ならばそのままクラブタイムに移行し、若者たちは朝まで踊りまくる。
ラ・フレッシュ・ドールは、フランス人だけではなく、外国人ミュージシャンにも大きく門戸を開いているのが特徴だ。パリで人気の北欧をはじめヨーロッパ各国からアメリカまで、ステージの上では世界の共通語である英語が飛び交う。さらに、思わず「えっ」と驚いてしまうような、国内外で大人気のインディーズグループが演奏する可能性がなかなか高いのも、見逃せない。そんな彼らに無料で会えてしまうとは、ラ・フレッシュ・ドールにひたすら感謝するしかない。
ここにはレストランも併設されている。20時から1時までオープンしているので、お楽しみ前後の腹ごしらえも可能。ステージの上のインターナショナルさと同じように、英国、スカンジナヴィア、アメリカ・・・など、世界各国風にアレンジされたプレートが楽しめる(12ユーロ~)。駅舎時代の名残の広い窓からは、今ではなかば史跡と化したプティト・サンチュールの線路を見下ろすことができ、鉄道マニアにもおすすめ(?)だ。
パリの中心からはちょっと行きにくい場所にあるが、そのぶんスノッブさはなく、普段着で気軽に音楽を楽しめる店だ。周辺は夜になるとあまりガラがよろしくないので、女性同士で出かける場合は、十分に注意するようにしたい。
La flèche d’or【ラ・フレッシュ・ドール】
http://www.flechedor.fr/ (プログラムもここでチェック!)
102 bis rue de Bagnolet 75020 Paris
メトロ : 3番&3bis線Gambetta、2番線Alexandre Dumas、9番線Maraîchers
バス : 26番・64番・76番「Pyrénées-Bagnolet」
*終電を逃してしまった場合は、Gambettaより、パリ中心部方面に向かう深夜バスに乗ることができます。
by mayu on 2007-06-05 [ナイトスポット]
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