パリからTGVで約1時間40分。ブルゴーニュ地方を代表する町ディジョンに到着。その昔ブルゴーニュ公国の首都として栄えた町。マスタードの本場でもあり、又パン・デピスが名産の地でもある。周りを取り巻くワイン畑から作られたとっておきのブルゴーニュワインを使った郷土料理に名産のマスタードを加えた料理も有名。美味しい話は次回にし、まずは素敵な木組の町並みをご紹介。
駅に降り立ったらまず寄って頂きたいのが観光局(オフィス・ド・ツーリズムOffice de Tourisme)。駅正面出口からまっすぐ伸びるマレアル・フォッシュ大通り(AV Marehal Foch)を行くとダルシ広場(Place Darcy)が出てきます。そのすぐ前に立つ観光局。ここで日本語の案内冊子「ディジョン フクロウの道案内(Le Parcours de la chouette 2,5ユーロ)」を購入すると便利。(ちなみに観光局は町中心内のフォルジュ通り(rue des Forges)にもあり、そちらには日本人のスタッフの方が常任されておられるのでとても親切に説明して下さいます。)観光局の前からフクロウマークのついた矢印の道標が行先に沿って道路に刻まれています。あとはこの冊子を見ながらこの道標を追って進んで行くだけ!道に迷うことなくディジョンの見るべくスポットを巡ることができるのです。冊子には番号ごとに建造物説明と写真が記載されています。道のフクロウの道標にも同じ番号が刻まれているので冊子と照らし合わせることができ、現在地も添付のマップですぐにわかります。
まずは1番に向かってスタート。出てきたのはダルシー庭園(Jardin Darcy)。1880年にディジョンに初めて造られた庭園です。技術者アンリ・ダルシー(Henry Darcy)が町に水をひくために貯水池を併設。ブルゴーニュはソーリュー出身で有名な動物彫刻家・フランソワ・ポンポン(François Pompon)の名作「シロクマ」の彫刻が庭園の正面を飾ります。本物はディジョン美術館に展示されているそうです。
庭園の向いに広がるダルシー広場の奥に見えるのがギヨーム門(Porte Guillaume)。ベネディクト派サン・ベニーニュ大聖堂(Cathédrale St-Benigne)の改革者でもあるギヨーム・ド・ヴォルピアーノの(Guillaume de Volpiano)名から命名。もとは城壁だったようですが19世紀に崩れ、門だけが残ったようです。門からまっすぐ伸びる大通りがメインストリート・リベルテ通り(rue de la Liberté)です。が、道標は左折。ブルゴーニュ公国の歴史を感じる建造物を横目に出てきたのは大きな中央市場(Les Halles)。現在は毎木・金・土に開催されているようです。そして出てきたのはフランソワ・リュード広場(Place François-Rude)。ディジョンらしい木組の家が建ち並ぶこの広場は彫刻家フランソワ・リュードの名がつけられています。彼はパリの凱旋門に施された彫刻「ラ・マルセイエーズ」を作成した人でもあるのだそう。広場の中央にはブドウを足で踏んでいる像。当時は収穫したブドウの破砕作業は足で行っていたことから、足がピンク色に染まる(=bas rosésバロゼ)ことを文字ってこの広場のまたの名を「バロゼ広場」と呼んでいるのだそう。ここのちょうど目の前が日本人の方がいるもう一つの観光局です。
道標を沿って進めばディジョンらしい屋根がみられる建築物、かつての豪華な邸宅が目に飛び込んできます。そして辿りついたのがノートルダム教会(Eglise Notre-Dame)。13世紀のゴシック様式、ブルゴーニュ建築の傑作と言われています。幻想的なガーゴイルをふんだんにあしらったファザードは思わず息の漏れるすごさです。注目はてっぺんにある仕掛け時計の「ジャックマール」。当時フィリップ豪勇公(1363-1404)がフランドル戦争を加勢したディジョンの人々に健闘をたたえて持ち帰った時計。その時計はジャックマールと名づけられ、時を経て家族像が追加され、一人だったジャックマール像から4人家族の鐘つき時計となったそうです。
教会の中は小さいながらも厳かな空気が流れています。光をたっぷり浴びたステンドグラスも見ものです。さて、この誘導道標がどうしてフクロウなのか。その答えは教会のすぐ左横から伸びているシュエット(フクロウ)通り(rue de la Chouette)にあります。柱に同化するように刻まれたフクロウ。これは「幸福のフクロウ」と呼ばれ、左手(つまり心臓に近い手)で撫でると幸福が訪れると言われているのだそうです。みんなに撫でられたフクロウは今や表面も擦り減っており原形をわずかにとどめるほどに。願い事を一つ、そっと呟いてみて下さい。
フクロウ通りを進むと、またもやディジョンらしい三角屋根の木組建築物が並ぶ素敵な通り道に出てきます。かつての面影を残しながら美しさを保ち人々の目を潤してくれています。
縦長の丸い出っ張った建造物はベルビス物件台(Echauguette)。どうやら装飾用とのことですが、名前からみてまさしく見張り用?
お次は市庁舎(Hôtel de Ville)。舎内入口左にあるバールの塔はフィリップ豪勇公の建造物。シチリア王・バール公ルネ・ダンジューが幽閉されたことから名付けられたのだそうです。舎内には美術館(Musée des Beaux-Arts)も併設されており足休めに覗くのも◎
さて、市庁舎を出てすぐ隣にあるのが旧ブルゴーニュ公宮殿(Palais des Ducs et des Etats de Bourgogne)。初めはガロ・ロマン時代の邸宅だったものをフィリップ豪勇公が手を加え、その後歴代公により豪華な建造物へと変化していきました。当時の暮らしぶりを見事に残した宮殿は必見。かつてのブルゴーニュ公国の家系をも垣間見れるポイントです。
目の前にはばかるリベラシオン広場(Place de la Liberation )から伸びる裏通りを行くと裁判所(Palais de Justice)、邸宅街へと進みます。素晴らしい邸宅は当時の生活ぶりを彷彿させてくれます。
さぁ道標もそろそろ終盤です。スタート地点へ戻るように裏通りを行きます。ピロン通り(rue Piron)を行くと出てくるのはボシュエ広場(Place Bossuet)。その前にそびえ立つのはサン・ジャン教会(Eglise St-Jean)。ディジョン出身の司祭者ボシュエの名にちなんでいます。その先を行くとサン・フィリベール教会(Eglise St-Philibert)が。夕暮れ時に見るこれらの外観は、朝の太陽を浴びるすがすがしいそれとまた違った美しさがあります。教会の多いディジョン。それぞれの美しさを感じられます。そして最後を飾るのは何と言ってもサン・ベニーニュ大聖堂(Cathédrale St-Benigne)。フランボワイヤン様式とゴシック様式が入り混じるブルゴーニュの傑作。教会内右奥にあるクリプト(Crypte地下室)にはブルゴーニュ最初の使徒といわれている聖ベニーニュの遺物品を見ることができるだけでなく、柱に彫り込まれた人の彫刻が見つけられます。奇抜な表情がそのまま残されたそれらは異様な雰囲気でありながらも神秘的で幻想的。又、この聖堂横には考古学博物館(Musée Archéologique)も併設されているので興味のある方は是非。尚、教会にてミサが行われている間はクリプトの見学はできませんので、ミサを外して訪れてみて下さいね。
可愛いフクロウが案内してくれるディジョン。見どころ満載で歴史もぎっしり。1日あれば十分見て回れる小さな町です。あなたも幸福のふくろうを撫でにディジョンへ行ってみませんか?
*参考資料 : オフィス・ドゥ・ツーリズム・ディジョン「Le Parcours de la chouette」
【ディジョンへのアクセス】
パリ・ガール・ドゥ・リヨン(Gare de Lyon)駅からTGVの直行にてディジョン(Dijon)駅下車。(所要時間約1時間40分。Bercy駅発の在来線なら途中、数ヵ所停車にて所要時間約3時間)
ディジョン駅から市内へは徒歩で10分程。
ディジョン市内中心の地図
http://www.dijon-tourism.com/downloads/plan_dijon_centre.pdf
Office de Tourisme Dijon Place Darcy【ディジョン観光局・ダルシー広場前】
Place Darcy 21000 Dijon Cedex
Tel : 0892 700 558 (0.34ユーロ/分)
Fax : 03 80 42 18 83
開館 : 【4月-9月】 月~土9:30-18:30 / 日・祝10:00-18:00
【10月-3月】 月~土 9:30-13:00 / 14:00-18:00 / 日・祝 10:00-16:00
E-mail : info@dijon-tourism.com
http://www.dijon-tourism.com
Office de Tourisme Dijon Forges【ディジョン観光局・フォルジュ通り】
11 rue des Forges BP 82296 21022 Dijon Cedex
Tel : 0892 700 558 (0.34ユーロ/分)
Fax : 03 80 30 90 02
開館 : 【4月-9月】 月~土9:30-18:30 / 日・祝10:00-18:00
【10月-3月】 月~土 9:30-13:00 / 14:00-18:00 / 日・祝 10:00-16:00
E-mail, HP共に同上
【ディジョンパス・コート・ド・ニュイ Pass Dijon-Côte de Nuits】
ディジョン都市圏の交通機関をはじめ、コート・ド・ニュイ地区をとりまくブドウ畑へのガイド付きツアーなどのサービス特典、シャトー・クロ・ド・ヴージョ、ゴーグリー・フロマージュ工場、カシス美術館、考古学博物館など様々な施設にて使用できるサービス特典などがついたパス。
1日券(24h) 18ユーロ
2日券(48h) 32ユーロ
3日券(72h) 45ユーロ
【ノートルダム教会 Eglise Notre-Dame】
Place Notre-Dame / rue de la Prefecture 21000 Dijon
開館時間 : 7:30-19:00
【幸福のふくろうの柱 Chouette】
ノートルダム教会のすぐ左側から伸びるrue de la chouetteに入ったところすぐ。
【旧ブルゴーニュ公宮殿 Palais des Ducs et des Etats de Bourgogne / ディジョン美術館 Musée des Beaux-Arts】
Place de la Liberation 21000 Dijon
Tel : 03 80 74 52 70
Fax : 03 80 74 53 44
開館時間: 夏季9:30-18:00 / 冬季 10:00-17:00
入館料: 無料
閉館日: 1月1日、12月25日、毎火曜日
隣接する中庭に 市庁舎(Hôtel de Ville)もある。
【サン・ベニーニュ大聖堂 Cathédrale St-Benigne 】
Place St-Benigne 21000 Dijon
(ギヨーム門から伸びるrue du Docteur Maret)を真っ直ぐ下った所
Tel : 03 80 30 39 33
【考古学博物館 Musée Archéologique】
5 rue du Docteur Maret 21000 Dijon
Tel : 03 80 48 83 70
開館時間 : 10月1日-3月14日 9:00-12:30 / 13:30-18:00 (月・火閉館)
3月15日-9月30日 9:00-12:30 / 13:30-18:00 (火閉館)
閉館日 : 1月1日、5月1日・8日、7月14日、11月1日、12月25日
入館料 : 無料



















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