カリスマ編集長のプラダ La Diable s’habille en Prada
一流ファッション誌の超カリスマ編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタントとして働き始めたアンディ。太ってる、ファッションセンスはゼロなど散々言われたあげく、ミランダは朝から深夜まで理不尽な仕事を突きつける最悪の上司……。華やかなファッション界を舞台に、彼氏や家族を犠牲にしてキャリアのために働くべきなの? などなど、女性が共感できそうな話題を盛り込んだ、アメリカ映画らしい軽やかな映画。
ファッション界の裏側を描く映画はほかにもあるけれど、「プラダを着た悪魔」が興味深いのは、モデルが実在すること。映画の原作は、ヴォーグ誌編集長アシスタントだったローレン・ワイズバーガーが2003年に同名で発行した小説。“悪魔”ミランダのモデルは、ファッション界では知らない人はいないヴォーグ誌編集長アナ・ウィンターらしい。コレクションの日程を変更させる、彼女が来ないとショーが始められない、彼女が紹介したデザイナーは有名になる、など逸話は数知れず。パリのコレクション会場から出てきたとき、毛皮反対活動家たちから顔にタルトを投げつけられたこともあった。
映画で編集長ミランダを演じているのは、メリル・ストリープ。原作は読んだことがないが、小説より“悪魔”度はゆるやかになっているらしい…(メリル・ストリープが演技の参考にしたのも、アナ・ウィンターではないとのこと)。わがままで最悪だけじゃない、人間味を奥に秘めた魅力的な“悪魔”に見えてくるのは、さすがメリル・ストリープの演技ゆえ。アンディ役は、悩みながら成長する女の子役がぴったりの、アン・ハサウェイ。
プラダはもちろん、シャネル、エルメス、ドルチェ&ガッバーナなど、一流ブランドのファッションや、ファッションショーのシーン、ヴァレンティノといった大物も実名で出演しているので、ファッション好きにはチェックポイントも多いはず。そして、ミランダのアシスタントたちがあこがれているのは、モードの街パリ! エッフェル塔が見える高級ホテルや夜のコンコルド広場など、絵葉書から出てきたようなパリの景色も、華やかな雰囲気を盛り上げる。ファッション雑誌を見ている感覚で楽しめる映画だ。
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