La Conciergerie ラ コンシェルジュリー

La Conciergerie ラ コンシェルジュリーセーヌ川沿いに、そびえ立つコンシェルジュリーConciergerie。
10~14世紀にかけて、ここは、フランス王の居住、及び、執務を行う為の、言わば王宮であった。
14世紀後半、王宮は他の場所へ移される。しかし、王室司令室として機能は残され、コンシェルジュ(門衛)が置かれた。今日、ここがコンシェルジュリーと呼ばれるのは、そのためである。
また、フランス革命により、王政が陥落した後には、国民議会により設けられた革命法廷が、ここに本拠を置き、牢獄として機能するようになる。収容された罪人が、ここを出る時は処刑される時と言われた程、2年間の間に、2700名もの民衆が、ここから処刑場へと送られたそうだ。その中には、王妃マリー・アントワネットの姿もあった。
1914年、刑務所は廃止され、以後、一般に公開されている。

コンシェルジュリー時計の塔それでは、まず、外観から中世の建築を見てみよう。
当時のものとしては、セーヌ川から見て、正面の3つの塔、「シーザーの塔」、「銀の塔」、「ボンベックの塔」が残っている。
そして、1350年、ジャン王によって増築された「時計の塔」。(フランス初の掛け時計が掛けられたので、こう呼ばれるようになった。)その時計は、1585年、ジェルマン・ビロンの時計に取り替えられている。文字盤を取り巻くように、法と正義が語られる美しい物である。
続いて、建物内には、「衛兵の間」、「警備の間」、「パリ通り」が当時のまま残っており、パリに残る中世の代表建築の一つとされている。
「衛兵の間」は、大きなアーチが連なる、長さ64m、幅27,5m、高さ8,5mのスペース。かつては、王宮で働く、2千人の食堂として使用されていた。今日、このガランとした空間では、しばしばエクスポジション等が催されている。
続く「警備の間」は、フィリップ4世により建てられ、待合室として使われていた。中央に位置する3本の柱には、中世らしいレリーフが見られる。
この西側に続く部分は、「パリ通り」と呼ばれている。格子と壁とで他の部屋と隔離され、革命時代には、貧乏な囚人「パイユー」が集められていた場所。現在は、コンシェルジュリーのブティックとして使用されている。

La Conciergerie ラ コンシェルジュリー マリー・アントワネットの独房

そこを抜けると、革命時代の牢獄が再現されており、当時の様子を垣間見ることが出来る。
到着した囚人の名前等を記録をした「受付」、獄内の安全を管理した「コンシェルジュ」、処刑の場へと送り出される囚人達の所持品を取り上げた「準備の間」等が、それぞれ、かなり年季の入ったマネキンを用いて再現されている。
それらの右手には、「マリー・アントワネットの独房」も再現されている。見張りの兵士との間は、1枚の衝立のみの簡素な部屋で、死刑の宣告を待つのみだった彼女の様子。華やかな宮廷での生活とは、あまりにもかけ離れたこの有様をどう受け止めていたであろう。

上階に上ると、階級により扱いが異なった囚人達の牢獄、藁の上に寝た貧乏な囚人「パイユー」、ベッドで寝る事が出来た中級の「ピストリエ」(マネキンがかなり不気味)、自由に読書などが出来た著名人「プリゾニエ・ドゥ・マーク」が、リアルに再現されている。
その先には、5世紀半にも及ぶコンシェルジュリーの歴史を物語る資料も展示されているので、興味のある方はゆっくりと目を通してみると良い。

続く階段を下りてくると、そこは「ジロンド党の礼拝堂」である。白黒でまとめられたこの礼拝堂では、1793年10月、21人のジロンド党員が死刑の前夜を過ごしたそうだ。
その奥には、「マリー・アントワネットの礼拝堂」も再現されている。こちらも、白と黒。それが、彼らの迫り来る未来の色にあまりにも近く・・・・胸がうずく思いである。
そこから、「女人の庭」へ出ると、何となく救われた様な思いを感じずにはおられない。素朴なその中庭には、僅かな植え込みと、小さな水飲み場があるのみである。

マリー・アントワネットの礼拝堂 女人の庭

この様に、穏やかではない歴史を何世紀に渡り見てきたコンシェルジュリー。
見学を終え、外に出ると、突然、現実の世界へ放り出されたような気を覚えた。

La Conciergerie【ラ コンシェルジュリー】
2 bd du Palais 75001 Paris
メトロ : 4番線 Cité
Tel : 01 53 40 60 80
開館 : 3月1日~10月31日 9時~18時 / 11月1日~2月末日 9時~17時
閉館 : 1月1日、5月1日、12月25日
入場料 : 8ユーロ、割引(18~25歳)6ユーロ、18歳以下 無料
http://www.monum.fr

by chiharu on 2008-03-27 [観光名所]
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