昔の知恵が産み出した修道院の産物 Comptoir des Abbayes

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Comptoir des Abbayes【コントワール・デ・ザベイ】ルイ18世の治世下に建てられたノートル・ダム・ドゥ・ロレット教会(Église Notre-Dame-de-Lorette)が佇むパリ9区の街角。時の鐘をならすその教会のすぐ横の角地に、2008年末にオープンしたブティック「Comptoir des Abbayes コントワール・デ・ザベイ」があります。ここはフランス各地の修道院で修道士や修道女達の手によって作られている品々を取り揃えたブティック。その種類はコンフィチュールやハチミツ、お菓子にワイン、ボンボンやハーブティに石鹸、コスメ用品などと様々。何よりも他のブティックではまだ見たことのないような珍しいものが揃っているのも特徴的。かつてのフランスを、そして修道院の歴史を辿るべくそれぞれの商品の背景と共に、各地の産物がまるでミュゼのようにびっしりと並べられた店内はその種類の豊富さに目を見張るものがあります。

Comptoir des Abbayes【コントワール・デ・ザベイ】オーナーのシルヴィさん(Sylvie)とジャン・クロード・ジェナンさん(Jean-Claude Génin)ご夫妻。以前はローマで10年もの間、本屋さんを営んでおられたというお二人。ローマも又教会など歴史多き町。そこでの生活に終止符を打ち再びパリに戻って来られ、今までの経験を活かしこのブティックをオープンされました。ジャン・クロードさんは以前、神学を学んでおられたということで修道院の歴史にも詳しく、又それらにまつわる書籍も沢山読んでおられます。勿論店内には沢山の本やCDなども販売されています。

店内には各地の修道院ごとに棚が仕切られており(コスメコーナーは別になっています)、院名を辿りながら、それぞれに特徴のある商品のパッケージなどを眺めると、ぐるりフランスを旅した気分も彷彿させてくれます。何よりもお二人がこのブティックに取り揃えるのは、中でもとりわけ美味しく、品質の素晴らしいものを選りすぐっているというのですからどの商品もうかうか見過ごすわけにはいきません。しばしば現地に赴きその味を確認して厳選しているというお二人。確かに棚には珍しい種類のものが沢山揃えられてありました。

まずは生活の糧ともなるミエル(はちみつ)。キリスト教の歴史の中にも欠かせぬ、蜂がもたらす黄金の産物はやはりどの修道院でも種類が豊富。まずはノルマンディ地方に位置するサン・ワンドリル大修道院(Abbaye de Saint-Wandrille / Seine Maritime)から届いたミエル。シャクナゲや西洋カリン、レザーウッドにタンザニアの花のものなどとても珍しいものが並んでいます。プロヴァンス地方のガナゴビー小修道院(Monastère de GANAGOBIE)で作られるのは現地にも豊富なラベンダーや数種のお花をブレンドしたミエル。そして同地ロザンのミゼリドルドゥ大修道院(Abbaye Notre-Dame de Miséricorde de Rosans)からは砕いた粒もびっしり入ったノアゼットのミエル。それぞれにラベルが可愛らしいのも見所。

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ミエルにまつわる商品はその他にも沢山あり、例えばプロヴァンス地方のサント・マドレーヌ大修道院 (Abbaye Sainte-Madeleine /Le Barroux)のヌガー、サン・ワンドリル大修道院からはヌガーはもちろん、ハチミツ酢、ローヤルゼリー風味やモミの木の芽エキス配合のボンボンに、ミエルたっぷりオレンジ風味のノネット(Nonnettes)なども揃っています。リッチにミエルを配合した自然な風味が素晴らしいノネットはしっとりとしていてムッシューのお勧め。又食べるものばかりでなく、プロヴァンス地方のアンドゥーズにあるペ・ディユー大修道院(Abbaye de la Paix-Dieu / ANDUZE)で作られている100%蜜蝋のキャンドルなんかもあります。

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そしてやはり各地の豊かなフルーツから作られるコンフィチュールも迷う程にあります。グリュイエール地方に程近いブールの町にあるコンパッシィオン大聖堂(Notre-Dame de Compassion / Bulle)で作られているのはルヴァーヴとプルーン、くるみとプラム、ルヴァーブとカシスなど。又、フルフルの透明感がたまらないのはリモージュ地方に程近いミィマック地方はコレーズにあるジャソネイ修道院(Monastère du Jassonneix / Corrèze)のジュレ・ド・コンフィ。豊かな薬草を使ったコンフィの数々はヴェルヴェンヌ(クマツヅラ)、ラベンダー、ミント、メリッサ草、菩提樹、ハイビスカスなど。そしてベネディクト修道会の薬草リキュールやシャルトューズ作りにもよく使われるハーブ、ヒソープのジュレ・コンフィなどお味の気になる珍しいものが並んでいます。

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メーヌ・ロワール地方のベネディクト修道会(Monastère des Bénédictines à Martigné)からはアブリコ、黒スグリ、グロゼイユなどのコンフィチュールも。又同地、サン・ジョルジュ・ガルデにあるトラピスト修道院(Abbaye de la Trappe St-Georges des Gardes / Maine et Loire)からはトマトやイチヂク、プルーン。薬草リキュールで有名なローヌ・アルプ地方のベネディクト修道会(Monastère de la Grande Chartreuse / Iserè)で作られているシャルトリューズのリキュールも立派な瓶が並ぶと共に、ボンボンも揃えられていました。他にも修道院で作られたワインやオリーブオイルなどもずらり。

とっても柔らかくてジューシーなのはピレネー地方にあるトゥルネィ大修道院(Abbaye Notre Dame Tournay /Hautes-Pyrénées)で作られているパート・ド・フリュイ。一つ一つ手作りされるそれらは自然の甘みと酸味がぎゅっと一粒に詰まった何とも言えぬ美味しさ。そしてねっとりと柔らかい。

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食べるものばかりでなくコスメ商品も充実しています。ベネディクト・シャンテル修道会(Les Bénédictines de Chantelle)で作られているのは修道女達が香水代わりとして身に、又は衣服やリネンなどにもつけているというオー・デ・コロン。上品な瓶で並べられています。クラッシックな香り、安らぎの香りやラベンダーの香りなどとその種類は様々。トラピスト修道院からは天然植物から獲れるエッセンシャルオイルが充実。欧州アカマツのオイルなど、それらの効用も勉強になります。又教会にて宗教儀式の時などに煙を立て使われるお香。その芳香は心もスーッと落ち着く、とご主人。又、昔から修道院の庭で栽培されている14種の自然植物(メリッサ、アンゼリカ、クレッソン、スズラン、ニガヨモギ、キダチハッカetc…)に9種のエピス(フヌイユ、ゲンチアナの根、シナモン、クローブ、ヒャクダンetc…)を配合したメリッサ草の水は食後に数滴落して飲めば消化促進を促してくれるディジェスティフに。就寝前には安らかな眠りを誘い疲れを癒すと共に、ストレスや興奮を静めてくれるというエッセンシャル。冬には体を温め、夏には体を冷やす作用もある他、鎮痛剤としての効果も発揮するという万能水。薬草に対する昔の知恵がぎゅっと詰め込まれたお水。こちらはパリにあるカルメル修道会のもの。

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便利な薬や食べ物が何もなかった時代に、生活と人々の知恵が生み出した自然の産物は本当によく考えられ、又100%自然から成り立っていると実感。他にも石鹸やティザン(ハーブティー)、アロマオイルや化粧水にシャンプーなどもあります。

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さて、その店内奥に小さな螺旋階段が。このブティックは18世紀の建築物だそうで、その階段は1830年代のものなのだそう。この階段の2F部分もブティックとなっており、そこにはカラフルな色合いが美しいバスク布で有名なArtiga社の商品が販売されているのです。こちらの商品は修道院とは関係ないけれど、とても美しく素晴らしい品質なので気に入っておかれているとのこと。しかしディスプレイの中には修道院で作られたという食器なども見つけることができます。窓からさす太陽の木漏れ日を受け、元気な色を発したバスク布のコレクションの数々はエネルギーもたっぷり。

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そして何とこのブティックには地下もあるのです。18世紀建築の面影を残したその地下は何とアーチ形天井のカーブとなっており、まるで教会礼拝堂のよう。ここでは定期的に様々なエクスポジションが開催されるとのこと。近くこの3月には絵画の展示会が予定されています。(後日、当サイトのイベント枠でご紹介しておきますので是非ご覧下さい。)

フランスには古き良き文化と共に量り知れぬ歴史がある。又その中で、大地の恵みと自然の環境が与えてくれる素晴らしい万物。便利性など何もなかったかつての生活に、これほどまでに素晴らしい品質のものを作り上げてきた修道院の仕事には大きな歴史の過程を感じます。時には生計の為に作られていたサブレやコンフィチュール。昔ながらの製法を元に今も尚、当時のやり方のままに作り続けられている手作りのお菓子や、100%ピュアな自然の産物は修道院の歴史そのものとも言えるでしょう。伝えなければいけないフランスの歴史、そしてそれらを継承しなければいけないこと。これらの商品を沢山の方々に知ってもらい、その良さをわかってもらうことが何より嬉しいとお二人はおっしゃいます。修道士(女)達が真心込めてひとつひとつ手作りされたものを手にすると、おのずと心も引き締まりなぜか穏やかな気持ちになってしまう。歴史の過程をこのブティックで是非。

Comptoir des Abbayes【コントワール・デ・ザベイ】
4-6 rue Fléchier 75009 Paris
Tel : 01 48 78 49 25
営業時間: 10:00~19:30(火-土) / 13:30~19:30(月)
定休日 日曜・月曜の午前
メトロ12番線Notre-Dame de Lorette
http://www.comptoir-des-abbayes.fr

75009 Paris, フランス
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昔の知恵が産み出した修道院の産物 Comptoir des Abbayesパリ発フランス情報ハヤクー::hayakoo

昔の知恵が産み出した修道院の産物 Comptoir des Abbayes への2件のコメント

  1. ピンバック: Exposition des peintures de Bénédicte de Dinechin | パリ発フランス情報ハヤクー::hayakoo

    [...] イトにてご紹介しました、フランスの各地にある修道院にて作られる製品を取り扱うブティック「Comptoir des Abbayes」の地下展示室にて画...
  2. 田中麻美 より:

    今日素敵なこのホームページを見つけて嬉しくなってしまいました。このゴールデンウィークにパリを旅してきました。
    はじめてのフランスに感動でした!!
     
    この蜜ろうのことで質問です。
    この蜜ろうは火をともすと蜜のにおいがするのですか?
    蜜ろうの原料はミツバチの巣なんでしょうか??

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