クレープを焼いて食べる日 Chandeleur

クリスマス(冬至)のちょうど40日後にあたる2月2日はシャンドルールChandeleurと呼ばれる「聖母御潔めの祝日」にあたる、キリスト教徒の祝日です。「ろうそくの祭・光の祭」を意味するラテン語から派生したもので、この日は家庭でクレープを焼いて食べるのが慣しです。街のスーパーでも、クレープセットが売り出されたり、卵や粉、牛乳売場が大々的に登場したりとちょっとしたイベントに早変わり。どうしてクレープなのでしょう?

そもそもシャンドルールとは、Chandelleろうそくが起源であり、12月25日のイエス・キリストの誕生から40日目にあたる2月2日に、聖母マリア様がイエスを神殿に奉献する「御潔め」のユダヤ宗教行事の際、皆がろうそくを持って参列しお祝いした言われています。この事から「光」とキリストとは強い関わりを持ちます。

実はこの宗教行事、古代ローマ時代になされていた、ルペルクス神(家畜を狼から守るという森の神)に捧げられていた「ルぺルカリアLupercalia祭」(多産安産のおまじないに女性を山羊革の紐で打ちながら走りまわったとされている祭)というお祭をもっと神聖なものにし、キリスト教の繁栄を図ったものとされて言われています。

キリストと大きな繋がりを持つ光、その黄金色は太陽をも意味し、その丸い形は幸運の再来を意味するものでもありました。その謂れから、黄金色で円盤状のクレープを食べる慣しとなったのです。

又、こんな説もあります。西暦490年、エルサレムからやって来た巡礼者がローマの門に到着した時、とても疲れており空腹だった為、寛大なる教皇ジェラス一世は彼らにある食べ物を与えました。それが今のクレープの原型の様な小麦粉と卵からできた円盤状の食べ物だったそうです。

これらの説は同時に、光を祝うと共に豊穣を祈り、長くて暗い冬から暖かい春が来るのを願う行事でもありました。
家庭でクレープを焼くようになったこの慣し、幸運をもたらす為、左手にコインを握りながら右手で高くクレープをひっくり返すのがしきたり。上手くひっくり返せればその年、幸運が訪れると言います。

家庭の主婦はきたるべき一年のお守りと、昨年の悪事を取り払ってくれると、一枚目のクレープを食器棚の一番上に置いておく、とも言われます。又、地方によってはクレープに加えベニエ(揚げ菓子)を作るそうです。アルザス地方では、よく卵を生むようにと、1つ目のベニエはメンドリに与えたりもするのだとか。クレープやベニエの丸い形と黄金色は光と太陽を象徴するもの、長い歴史を経て受け継がれるChandeleur の祝日。是非皆さんも幸運を祈って、コインを握り締めクレープを作ってみてはいかがでしょうか。


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