ノートルダム大聖堂 Cathédrale Notre-Dame de Paris


シテ島のシンボルでもあるゴシック様式の最高傑作、「我らが貴婦人」を意味するノートルダムの大聖堂。1163年から始まった建築が完成したのは1345年。200年近くもかけて建てられたその建造物は息をのむ素晴らしさ。18世紀後半にいったん閉鎖されてしまったけれども、1804年にナポレオン1世(Napoléon Bonaparte 1769-1821年)がこの大聖堂で戴冠式を行った事で新たに注目され、1831年にはフランスを代表する作家ヴィクトル・ユゴーVictor Hugo, 1802-1885年)の小説「ノートルダム・ド・パリ(ノートルダムのせしむ男)」に書かれた事も後押しし、再び人々を魅了し修復作業がなされた。

実に高さ69m。横幅40mのファザードに飾られた直径10mの大きなバラ窓のステンドグラス、正面から見ても美しい。対になった垂直線で形成される調和様式はゴシック様式の代表。中央の鐘塔を補強する壁も垂直。どっしり感を与えながらも入口部分に施された繊細な装飾、半円アーチに施されているのは「最後の審判」の彫刻。両サイドにもアーチを描いた入口が2つ。聖母マリアを象徴するものど、見れば見るほど魅惑的な世界に引き込まれるオーラを感じます。立体感のある彫刻部分は見もの。ファザードをしっかり見たらまずは聖堂の中から見学。

ステンドグラスが素晴らしい堂内、その美しさは自然光をたっぷり取り込む明け方や夕暮れ時が最高。思わずため息が漏れるほどの幻想的な光を見ることができです。ゆっくり上を眺め、ステンドグラス一つ一つの色と光、そして細やかな絵を楽しみたい。又、リブとうい支柱で支えられたアーチ天井(リブ・ボールト)は高さ33m。ひんやり涼しい堂内、凛とした空気にゆらりと揺れるロウソクの炎がとても美しい。もしミサの時間に訪れたなら、更に幻想の世界を感じられることと思います。

何時間でも眺めていたい美しい堂内ですが、又違った素晴らしい眺めが待っているのが上の塔。大聖堂正面の左側に入口がありそこでチケットを購入。いざ。とにかく上まで小さくて細い細い階段を上がっていきます。足腰に自信のない方はすいている時間帯にゆっくり上る事をお勧めします。てっぺんまで387段。何せ先は長いのです。

まず最初の階段を上るとちょっとしたお土産売り場。その奥にある入口からまた細い螺旋階段が待っています。まるで屋根裏へ上るようなワクワクする細さ。そして上りつめると尖塔部分に到着。そして更に螺旋をぐるぐる。。。。すでにここで足が棒になりそう。ここでようやくシメール(怪獣や奇怪な動物の総称)の彫刻物に出会えます。間近で見るシメールはとても幻想的。これらは19世紀に建築家ヴィオレ・ル・デュック(Eugène Emmanuel Viollet-le-Duc 1814-1879年)によってデザインされたノートルダムの鐘楼部分に位置する魔除け役を担うギリシャ神話の空想的な鳥や奇妙な動怪物なのだそう。町を見下ろすその睨みのきいたは顔は正にノートルダムの番人。その中でもギリシャ語で「夜の鳥」を意味する「真夜霊」が見られるのもここ。両手を頬にあて、パリの街を見下ろすその姿はまるで生きているみたい。その後ろ姿からパリを眺めると目線はもうシメールと同じ気分。

又そして通路の真ん中から見下ろせる尖塔部分の空間も圧巻。ファザードからは見ることのできない部分。神秘的な装飾は息をのみます。その横にある入口を入るといよいよノートルダムの鐘、です。木製の階段を上ると出てきました。「エマニュエル・リュドヴィク・マリーテレーズ」のブルドン(最も大きい鐘の意味)です。その重さは何と13トン。プラス掛金部分が500kg、鐘楼軸部分が1.5トンらしく、合計で15トンにも及ぶのです。鐘の側までいくことが出来るので是非肉眼でしっかり見て触ってみて下さい。

そして更にその上へ。そこはパリを一望できる素晴らしい景色が待っている頂上。セーヌ川全体の眺めを堪能できます。ぐるり一周することができるのでパリを思い思いの角度から眺めることができます。景色ばかりでなく見てもらいたいのが不思議な怪物たちのガーゴイル(雨樋)。雨水の排水路。屋根からの雨が樋をつたって流れ落ちるのですが、この奇怪物達の口から流れ落ちるようになっているのです。フランスの聖堂建築ではよく見かけられるものでもありますが、間近に見られ、その後ろ側から見る光景はなかなかない機会です。

最初はちょっと不気味だな、と思ったシメールやガーゴイル。でもずっと見ていると愛敬があって愛着が湧いてきます。何よりも肉眼で見る幻想的な彫刻物の数々、その空間、そしてパリの素晴らしい眺め。足がガクガクになっても上る価値はあります。くれぐれも降りる時にはゆっくり休んで足の歩調を整えてからにして下さいね。
又大聖堂のちょうど真向かいにパリのおヘソと言われる「ゼロ地点」があります。道路にはめ込まれた丸い「ZERO POINT」の標識。パリから他の地点の距離を測るのはここからなのだそう。なのでここがパリの「ゼロ」ということです。パリ~日本までの距離もここからスタート、ということですね。是非ゼロ地点からノートルダムも眺めて見て下さい。

Cathédrale Notre-Dame de Paris【カテドラル・ノートルダム】
6 place du Pavis de Notre Dame 75004 Paris
Tel : 01 42 34 56 10
営業時間 : 8:00~18:45 / 土日は~19:15(大聖堂内)
10:00~18:30 / 4-9月(但し6-8月の土日は~23:00) , 10:00~17:30 / 10-3月(塔)
*最終入場は閉館時間45分前
定休日 : 無休(大聖堂は行事のある時は入場不可)
入場料 : 大聖堂内 無料
塔 7.5ユーロ
メトロ : 4番線Cite
http://www.notredamedeparis.fr/

75004 Paris, France

ノートルダム大聖堂 Cathédrale Notre-Dame de Paris」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: ステンドグラスのお話 | 作者のひとりごと

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>