名優デュポンテルが監督するゴンクール受賞小説 Au revoir là-haut

1919年11月、第一次世界大戦の戦場で生き残った二人の男。一人は天才的な才能を持つ良家出身の絵描きと、もう一人は地味な会計士だ。二人は戦死者を弔うモニュメントを売る詐欺を思いつく。戦後の混乱したフランスで、いろんな人間の思惑が交差する。

2013年にフランス文学の最高賞、ゴンクールを受賞したピエール・ルメートルの作品を、アルベール・デュポンテルが映画化。脚本の段階にはルメートルが協力。そして、監督本人はストーリーテラー的人物の役を務める。目力だけで演じる俳優はナウエル・ペレ・ビスカヤー。彼はアルゼンチン出身の俳優だ。今年のカンヌでも評価され、この夏にフランスで公開されて話題になった、「120 battements par minute」にも出演している。デュポンテルは2015年7月に彼を見つけた。今一番、熱い若手俳優とも言える。

狂騒の20年代、戦後のパリがうまく再現されているのも注目すべき点だ。特殊効果チームが良い仕事をしているのが伺える。そして、 エドゥアールが、戦場で失った顔の一部を隠す、自分のために作るマスクも素晴らしい。うまく話せない彼の翻訳者として活躍する少女ルイーズは、十人ほどの候補から、ナウエルとの相性が良くて選ばれたエロイーズ・バルステール。

忘れられつつある戦争の記憶、個人的な父との確執、友情や愛などを一気に盛り込んだ意欲作。2時間近くある作品だが、見ていて全く飽きない。デュポンテルの監督としての長編映画作品としては6作目になる本作。素晴らしい脚本によるドラマ性もあり、今年のフランス映画の中でも上位に食い込む可能性あり!

Au revoir là-haut 【天国で会おう】
フランス作品 2017年 115分
監督 : アルベール・デュポンテル Albert Dupontel
出演 : アルベール・デュポンテル Albert Dupontel、ナウエル・ペレ・ビスカヤー Nahuel Perez Biscayart、ローラン・ラフィット Laurent Lafitte、メラニー・ティエリー Mélanie Thierry ほか

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