ジャコメッティのアトリエにお邪魔 L’Atelier d’Alberto Giacometti
20世紀を代表する彫刻家の一人、アルベルト・ジャコメッティ(1901-1966)。肉付きのない、棒のような人物像で有名なあの人、である。主にパリで活躍し、アンドレ・ブルトン率いるシュールレアリズム運動に参加していたことも有名だが(後に除名)、もともとはスイスのイタリア語圏出身で、スイスフラン札にもその姿と作品を見ることができる。
さて、彼の本物のアトリエを訪問できたらすごい話だが、今回ご紹介するのは、現在ポンピドゥー・センターで開催されている『ジャコメッティのアトリエ』と題された展覧会である。さすがにそう名乗るだけあり、会場内にはどーんと、そのアトリエを再現したコーナーが。本人が実際に使用していた家具が置いてあったり、絵を描くプロセスを撮影したどこまでも素晴らしいドキュメンタリー映画+そのとき描かれた作品が展示してあったり、ファンならば興奮せずにはいられない空間だ。
勿論みどころはそれだけではない。彫刻のみならず絵画作品等も豊富に展示されており、ジャコメッティの世界を存分に楽しめる内容となっている。中には彼がデザインしたスカーフや、レコードのジャケットなんていう珍品(?)も。もともとジャコメッティの父ジョヴァンニは、印象派の画家であった。息子アルベルトの初期の作品も影響を受けたのか、後のものからは想像つかないほど色と光に溢れる絵画なのが面白い。時を重ねるにつれ、色も形もミニマムに変化してゆき、ジャコメッティ以外誰も再現できない世界が出来上がってゆくのである。
ジャコメッティ自身の作品以外で結構な展示スペースを占めるのが、ドワノーやマン・レイといった名だたる写真家たちが、ジャコメッティをモデルにしたポートレイトやアトリエ写真である。これが感動的に素晴らしいものばかりで、撮影者の腕も勿論のこと、被写体としてのジャコメッティのオーラに吸い込まれてしまいそうだ。なかなかサービス精神に溢れた人だったのか、このような副作品がたくさん残っているのもファンには嬉しい。
20世紀美術の美術館や展示ならば、必ずといっていいほどお目にかかることができるジャコメッティの作品だけれども、ここまで100%彼の世界に入ることができるという機会も、なかなかないもの。知っているようであまり知らないこの偉大な芸術家についての造詣を深めに、是非ポンピドゥー・センターに足を運んでみよう。
L’Atelier d’Alberto Giacometti
【ラトリエ・ダルベルト・ジャコメッティ】
2008年2月11日まで
★この展覧会に参加しているジャコメッティ財団Fondation Alberto et Annette Giacomettiのサイトで、ジャコメッティの作品をたくさん見ることができます。
http://www.fondation-giacometti.fr/
Centre National d’Art et de Culture Georges Pompidou
【国立ジョルジュ・ポンピドゥー芸術文化センター】
Pl Georges Pompidou 75004 Paris
アクセス : メトロ 3番線 Rambuteau, 1・11番線 Hôtel de Ville 1,4,7,11,14番線 Châtelet
RER A, B Châtelet
TEL : 01 44 78 12 33
開館時間 : 11:00~22:00、木〜23:00、美術館〜21:00
閉館 : 火、5月1日
入場料金(企画展及び常設展) : 10ユーロ、 割引 8ユーロ、 18歳以下 無料
第一日曜は美術館入館料無料
www.centrepompidou.fr
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