時には刺激たっぷりのインド料理を Arti

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時には刺激たっぷりのインド料理を 「アルティArti」パリにも多くのインド人が住んでおり、マルシェでは数多くのエピススタンドや、町中にはインド料理レストランも目にするものです。日頃わりと濃厚なフランス料理を頂く機会が多かったり、はたまたさっぱりな和食を口にしたあたりで、時に刺激的なカレーやスパイシーな料理も恋しくなるもの。今回お邪魔したのは15区のルクルーブル通りに面した北インド料理レストラン・アルティ Arti。外観は古びたイメージこそあるものの、中はクラシカルなインドスタイルの内装。小じんまりした席数でアットホームな雰囲気がほっとするお店。地元のフランス人客が多いのもポイント。

「アルティArti」とはヒンディー語で「聖なる光・炎」という意味があるそうです。と同時に現地インドはガンジス川にて「アルティ」と呼ばれる蝋燭を灯し、鐘などの音を立てながら踊り祭るお祈りの儀式が行われているのだとか。無知の闇を追い払う従順な光と炎のシンボル。聖なる神の愛を崇める光をも意味するもので、健康と富への願いを込めて店名に。

そんなアルティの光の儀式を思わすトーンを落とした店内はほんわりと蝋燭が灯るような優しい光に包まれています。個性的な内装は異国レストランならでは。
早速メニューを拝借。と同時にアペリティフのおつまみに出てきたのが「パパドム」。「ポッパダム」や「パーパド」など、色々呼び方も違うようですが。レンズ豆の粉とクミンシードを練って薄く伸ばして焼いたもの。味はしっかりしょっぱくてスパイシー。家庭では日常に食べられるおやつの一つでチップス感覚なのだそう。非常に薄くてパリパリ。しっかり焼かれた香ばしさについつい手が出てしまいます。インドビール(4.5ユーロ)はシトラスのような柑橘類を感じる爽やかな喉越し。とてもサラリとしていて飲みやすい。「おかわり持ってこようか?」と店員さん。いえいえ、お腹具合はメインに残しておかなきゃなりません。

まずは前菜に「タンドリーチキン Poulet Tandoori (6ユーロ)」と「お肉のサモサ Samosa Viande (7ユーロ)」(共に2つ盛りです)。エピスとヨーグルトでマリネした鶏肉の足は中までしっとり柔らかくてほのかに甘い。色目とは裏腹に優しいほっとする味。付け添えのソースはミント風味のヨーグルトソースが定番。その他にもかなり辛いオリジナルソースとそれを中和するバナナと赤い果実の甘いソースが。この3種をぐるぐるとつけ回しながら口の辛さを調節して頂きます。サモサは割とぶ厚めの皮。中には羊肉の炒め煮がびっしり詰まっています。ジューシーというよりはどちらかというとモサモサパサパサといった肉質ですがしっかり炒めて水分の飛んだお肉は味が凝縮していてその上エピスがしっかりきいているので食べ応えあり。

「サラダも食べてね」と取り分けてくれましたが、ニンジンは生の輪切り、きゅうりも大きく、特に食べなくてもいいかも。。。な感じでした。菜食主義者が多いインド。野菜は料理に必須ですものね。

そしてメインはやっぱりカレー。ポピュラーな「鶏肉のマサラカレー(10.5ユーロ)」をチョイス。マサラとはインドの様々な香辛料を粒のまま、又挽いたりしてブレンドしたスパイスの総称。家庭毎にそれぞれの配合のマサラがあるのだそうです。料理によっても様々なブレンドがあるようで、それでお味の仕上がりも変わるのですから、インド料理にとっては肝心要なもの。この複雑なブレンド加減が個々のオリジナルになるのです。

出てきたのは可愛らしい金の専用小鍋に入った芳しいカレー。下からは炎が立っているのでいつまでも温かいまま頂けます。激辛!ではなく、辛い中に甘みがある。それはしっかり炒め、とろとろになった玉ねぎ。ほんのりチャツネの甘味も感じます。トマトの酸味と鶏肉の旨み、そしてオリジナルマサラの魅惑の味。全てが一体となって非常に美味しい。この複雑な繊細さ。そしてソースはしゃばしゃばとしているのではなくポテっとしていると言っていいほどの濃度。お共にはナン(2.5ユーロ)を注文。窯の内壁に貼り付けて焼き上げるナンは窯熱でふっくらもちもち、端っこのこんがり焼けたところもまた香ばしい。粉味がほんのり甘く感じられ、そしていつまでもしっとりしているのが美味しい。ゴマとクミンシードがたっぷりふりかかっています。ちなみにオリジナルのチーズナンもお勧め(4ユーロ)。そしてナン同様よく食べらるチャパティ(2.5ユーロ)。こちらは全粒粉と水を捏ね、薄いクレープ状に伸ばして焼いたもの。こちらもほんのり甘さを感じる優しい味。薄くともむしれば中はしっとり。

又やはり日本人な私は欲張りにも合わせてお米をオーダー。「インディカ種のバスマティ米 Riz Basmati (3.5ユーロ)」。こちらはほんのりサフラン、そして香り付けに入っているシナモンにクローブ。お米自体が粘りもなくパラパラしているのでシナモンの風味も穏やかで食べやすい。結構山盛りです。欲張りすぎました。

というのも、もう一品の「羊肉のビリヤーニ Byriani Agneau (10.5ユーロ)」はいわゆるピラフ。そう、お米です。こちらも専用小鍋でサーブ。20種以上のエピスで香りづけされており、しっとりした羊肉、野菜、アーモンド、カシューナッツやレーズンなどが潜んでいます。これもまた複雑な香りが盛り込まれており美味なのですが、どちらかというと日本的なお味。どうせならばカレー系をオーダーすることをお勧めします。

心地よい満腹感はやはり脂分が少なきインド料理。そのうえエピスの刺激で体もポカポカ。様々な効用を持つ香辛料は体にもいい刺激です。但し、過度な摂取には刺激が強すぎますのでご注意を。最後は胃腸の消化作用と口臭予防ともなるカルダモンやシナモンなどがブレンドされた「インドティー The Maison(3.5ユーロ)」。ミルクで煮出したものは一般的にマサラティー(チャイ)などがありますが、こちらのオリジナルティーはストレート。脂肪を落とし、消化作用、口臭予防を併せ持つカルダモンに、体を温める作用と共に消化作用、時に風邪予防なども良いと言われるシナモン。独特なエピス風味ではなくさっぱりしていて飲みやすい。シナモンと相性の良いお砂糖を入れ、甘めにした方が尚美味しいです。

最後のお会計と共に出てきたのはお口直しの甘いマサラエピス。紅茶同様、食後の消化作用と口臭予防につまむもので一般的なのだとか。色んな香辛料が混ざっていて楽しい。

日頃家で頂くカレーもいいけれど、やっぱり本格的な魅惑のエピスがふわり香る本場の味インド料理。ただ刺激的なだけではなく、ものすごく辛い料理ばかりなわけでもない。それぞれのエピスを上品にうまくブレンドし、効用を考え料理に盛り込まれている奥深きもの。そこそこ味の濃さを感じて食べたにもかかわらず、翌朝むくみがなかったのはブレンドされてたフェンネンルシードのお陰?なんて薬草やエピスに興味がわく、勉強になるお料理。こちらのレストランはお持ち帰りも可能。日曜日もオープン!インド人によるマサラのブレンド。その舌で感じてみて下さい。

Arti【アルティ】
173 rue Lecourbe 75015 Paris
Tel : 01 48 28 66 68
営業時間:12:00~23:30
定休日 無休
メトロ 12番線Vaugirard
ランチメニュー 10.5ユーロ~(月~金)
ディナーメニュー 22.5ユーロ
共に(前菜+メイン+デザート or カフェ、ナンとお米付)

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