寒い街のスイーツからチーズ料理 アヌシー(食べ物編) Annecy

サヴォア地方の銘菓でもあるガトー・サヴォアAnnecyキーンと冷えたアルプスの空気。山と湖に囲まれた冬のアヌシーはパリよりも断然寒い。そんな中を散歩しているとどうしても甘いものが食べたくなる。と街の中で目につくのはガトー・サヴォア。

サヴォア地方の銘菓でもあるこのお菓子は、シンプルなジェノワ生地にお砂糖がたっぷり振りかけてあるもの。まるで雪山のようなイメージもあるそのお菓子、寒い時にはむしょうに糖分を摂取したくなる。あちこちのブーランジュリーやパティスリーで普通に売られていますが、折角ならと街で評判の老舗パティスリー「オ・フィデル・ベルジェ Au Fidele Berger」へ。

ケーキばかりではなくチョコレートやコンフィズリーも扱うこのお店ご自慢のガトー・サヴォアはヴァニラビーンズたっぷりの「ランシエン L’Annecien」。サイズにより値段も異なりますが、中サイズ10ユーロを購入。街中の気軽に買えるものは2ユーロ前後で店頭に並んでいます。持った瞬間にずっしりとした重みを感じる、まだ開封もしていないのに芳香なヴァニラの香りが漂います。手にとってみると予想以上の柔らかさ!ふわふわで、それでいてしっとり。ヴァニラ粒が目に見える程混ぜ込まれていて噛むとプチプチと口の中に感じる程。街で評判の老舗パティスリー「オ・フィデル・ベルジェ Au Fidele Berger」鼻先に抜ける甘〜い香り。もっとパサパサしていると思ったのに…。非常に美味しかったです。側面はしっかり焼かれ、お砂糖が結晶化しシャリシャリとした歯触り。ガトー・サヴォア、奥深きお菓子であります。

隣国スイスならではのチョコレートも豊富なアヌシー。お砂糖をたっぷりふりかけたサヴォア国旗マークを模ったヴィエノワズリーも発見。まさに寒い街ならではのスイーツです。

そしてお腹を満たすにはやはり、チーズ料理。この地ならではのルブロション、アボンダンス、トム、ヴォーフォールとサヴォアチーズは欠かせません。街中のビストロで気軽に食べるならゆでたジャガイモにベーコンを混ぜ、ルブロションチーズをたっぷりかけて焼いた「タルティフレット」。頂いたものはルブロションチーズそのものが非常にあっさりして、クリーミーで、味はコクがあってしっかりしているのにスルッと食べれてしまう美味しさ。添えられた生ハムが塩分をさらにプラス!又、この地ならではのチーズたっぷりサヴォアサラダ(Salade Savoyard)も食べ応え抜群。

オ・フィデル・ベルジェ Au Fidele Bergerご自慢のガトー・サヴォアはヴァニラビーンズたっぷりの「ランシエン L'Annecien」 寒い街のスイーツからチーズ料理 アヌシー(食べ物編) Annecy

夜はアヌシーへ来たなら是非寄って頂きたいレストランが。駅前からタクシーで15分程のクロ・デ・サンスClos des sens。斬新な発想から、巧みな盛付け。哲学と科学的原理を取り入れながら独自の料理を披露するローラン・プティシェフ(Laurent Petit)4室の部屋を備えたオーベルジュ。現在ミシュラン二つ星です。パリでの修業後ビストロで料理長に就任。その後ここアヌシーにオーベルジュをオープン。来日されたこともあり、とても親日家なシェフです。

レストランからの眺めは驚くほどに美しく、サヴォアの夜景を艶やかに映し出していました。店内はあっという間に満席。ちょっとした山奥でも、美味しいものを求め人は集まるものだ、と実感。

さてそのお料理とは…。彼のスペシャリテがぎゅっと詰まったデギュスタスィオンコース「Découverte」をとることにしました。初めに四つのお皿、お肉、お魚、そしてチーズ、デザートが出てくることは教えていただけますが、その他の詳細は一切秘密。お肉が何か?お魚が何の種類なのかも勿論秘密です。驚きの提供ですから。是非これから行かれる方にも驚きを味わって頂きたいので詳細は伏せ、少しだけご紹介します。

日本でも一躍話題を呼んだという前菜。運ばれてきたのは美しい芸術。薄く揚げられたジャガイモチップ、コーンの中に入ったルブロションチーズのクリームにベーコンチップ、冷たい石の上に置かれた甘い玉ねぎのソルベ。おわかりでしょうか?そう、これ「タルティフレット」なんです。材料を分解し、それぞれに調理し、口に含む事で一体化しタルティフレットになる、というもの。料理の進化ですね。この前菜用に特注で作らせたという土台のプレートも美味しさの為にきっちり計算されたもの。初めからびっくりさせられ、次のお皿にわくわくドキドキ。その後も驚きは続きます。

メイン(魚)はこれまたシェフのスペシャル、その日アヌシーで釣れた新鮮なお魚を一定温で低温調理し、目の前に運ばれてきたテーブルでプレゼンテーションが行われます。それは凍ったサラサラの「何か」を振りかけてくれるのです。ものすごい勢いで真白の煙が上がり、一瞬のうちに美味しさのエッセンスに早変わり。口に含んだお魚は驚く程に柔らかく、その身のしっとりさといったら…。こんな事を誰が考えるのでしょう。是非こちらはお店で味わって頂きたい一品です。

お肉もデザートも驚きと美味しさにノックアウトされ、繊細で丁寧な一皿一皿に満足しつつ迎えたチーズ。サヴォアものを揃えているということで早速色々頂きました。木の長いカウンターがサヴォアらしさを演出。山合いならではの街を思わせるゴツゴツしたチーズ達。お味は…パリでは味わえない品質!キチンと熟成管理されたそれらはどれもはずれなし。トム・ド・サヴォア、アボンダンスは勿論、ルブロションだけでも幾種もあり、全部!と言いたくなります。これは必須です。

店内はお料理が運ばれる度にみんなが覗き込む、そんな刺激的な空間。スタッフ並びにマダムもとても親切で終始笑顔でもてなして下さいました。これだけ満足感を味わえて78ユーロのこのコース。かなり良心的なお値段です。他にも48ユーロ、100ユーロのコースがあります。

サヴォアワインと共にロマンティックな夜景を眺めながら頂くローランシェフのお料理。併設のお部屋に泊まってアルプスの夜を満喫するのもいいですね。アヌシーに行かれる際には是非ご予約を!

Au Fidele Berger【オ・フィデル・ベルジェ】
2 rue Royale 74000 ANNECY
Tel : 04 50 45 00 32
営業時間 : 7:45 〜 19:00
定休日 : 日曜日

Clos des sens【クロ・デ・サンス】
13 rue Jean Mermoz 74940 Annecy le Vieux
Tel : 04 50 23 07 90
Fax : 04 50 66 56 54
http://www.closdessens.com
定休日 : 日曜の夜(7、8月を除く)、月曜日、火曜のお昼
*季節によって休暇を取られるのでご注意下さい。


寒い街のスイーツからチーズ料理 アヌシー(食べ物編) Annecy」への1件のフィードバック

  1. 小野 敏

    クロ・デ・サンスにはぜひ行って見ようと考えています。あなたの言葉を読んでますますその思いが強くなりました。来年スイスをひと月かけてまわってスイスパスが切れたらシャモニーに行く計画です。そのあとアヌシーにも1泊と考えてはいるのですが正直心配で不安で迷っています。英語もそれほど堪能ではなく、スイスの田舎でも英語も通じずメニューが読めないで困ることが何度もありました。フランスとなるともっと難しいのかな、楽しい旅のしめくくりでいやなことにならないのかなと心配でいろいろ情報をあつめています。そんななかで、あなたのHPを見つけました。スイスではタクシーも駅にいない町も多くクロ・デ・サンスは駅から遠いしタクシーがつかまるのかどうか、運転手に行き先を説明できるのかと考えるとあきらめそうになっています。テレビで紹介されているのを見てこれからも情報を集めて、垣根をクリアーしていきたいと思います。背中を押していただいてありがとうございます。

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