パリジェンヌがパリを斜めに見てみれば 2 days in Paris

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パリジェンヌがパリを斜めに見てみれば 2 days in Paris
©Rezo films, 2 days in Paris

パリに住んでいると、「フランス人って一体・・・」って思うことも多いはず。そんなところをズバリと突いてしまったのがこの映画、『2 days in Paris』だ。しかも監督したのが、バリバリのフランス人である、ジュリー・デルピーというのがポイント。ご存知の通り、彼女はもともと女優。クシシュトフ・キェシロフスキ監督作品『トリコロール・白の愛』などでの印象的な演技でことに有名だ。『ルッキング・フォー・ジミー』などで自らメガホンを取り、その多彩な才能で私達を驚かせてくれている。ただし、彼女はパリ生まれパリ育ちだが、長いことアメリカ在住。この作品は、まさにそんな彼女だからこそ生み出せたものに違いない。

デルピー本人が演じるフランス人写真家マリオンと、インテリアデザイナーのアメリカ人ジャックは、ニューヨークで暮らすカップル。ベニス旅行の帰りに、マリオンの出身地パリに2日間寄ることにした。フランス語を全く解さないジャックに気を使いつつもすっかりフランス人に戻ってしまうマリオン、そしてアメリカでは想像もつかない出来事の連発に戸惑うジャック。ニューヨークで暮らしている分には見えなかった、二人の間の大きな文化差が様々な面で露呈してゆく。

パリジェンヌがパリを斜めに見てみれば 2 days in Paris
©Rezo films, 2 days in Paris

「フランスの伝統は、フランス人が自国の批判をさせなくしているの。フランス人は完璧だと思い込んでいることは、有名でしょ!」と、デルピー監督は語る。あえてそのタブーとも言えるところに挑戦してしまった彼女の勇気と聡明さに、つい拍手を送りたくなる。井の中の蛙ナントカ・・・と言うけれど、フランスを離れてアメリカで生活した彼女が省みた、ちょっとおかしいぞ・フランス人像が、この作品では容赦なく描き出される。マリオンの家族が話す英語は意味不明、アパートでは水漏れで大騒ぎ、タクシーの運転手は絶え間なくしゃべり続け挙句にナンパ、パーティに行けばそこら中マリオンの元彼だらけ。大爆笑間違いなしのコメディ仕立てなのだが、ほろ苦さも漂うのがさすがといったところ。アメリカ人のように英語を話すマリオン(そしてデルピー自身)も、フランス人であるという縛りから決して逃れられない運命であり、そしてやはりフランスを愛しているのだと思われる。

パリジェンヌがパリを斜めに見てみれば 2 days in Paris
©Rezo films, 2 days in Paris

しかし、フランス人として異国アメリカに渡って生活してみれば、「アメリカ人って一体・・・」と思うことも、必ずあるはず。マリオンもデルピーもそれを乗り越えたのに、アメリカ人ジャックはたった2日間でパリにすっかり参ってしまう。それだけフランス文化というのはとんでもないものなのか、それともそこには隠されたアメリカに対するアイロニーがあるのか・・・。それは是非この作品をご覧になって判断してみてほしい。

2 days in Paris【トゥー・デイズ・イン・パリス】
2007年 フランス・ドイツ作品 95分
監督 : ジュリー・デルピー Julie Delpy
主演 : ジュリー・デルピー、アダム・ゴールドバーグ Adam Goldberg

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